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第105回 8月(葉月)ヤブミョウガ

 ヤブミョウガ

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夏になると、咲く花も暑苦しい感じのものが多くなる。そこで多少は涼しそうな花の登場ということで、ヤブミョウガに。林の下などのやや暗い環境が好きらしい。関東以南に広く分布し揚子江流域にまで見られるという。

葉っぱはミョウガに似ているが、表面はざらつき、裏側は細かい毛が生えているから触って確かめてみよう。漢字で書くと藪茗荷。小さな白い花、熟した実は黒っぽい紫色になる。

「食べられるの、なんかの役に立つの?」と聞かれると、ちょっとつらい。

 中国では、虫刺されの治療に使われるらしいが、民間薬なので、200種ほどある日本薬局方のリストなどには登場しない。

なお、東京の地名の「茗荷谷」は、その昔はそのあたりがミョウガの栽培が盛んだったことに由来するといわれている。



by midori-kai | 2019-08-25 06:26

第105回 8月(葉月)ヤブミョウガ

 ヤブミョウガ

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夏になると、咲く花も暑苦しい感じのものが多くなる。そこで多少は涼しそうな花の登場ということで、ヤブミョウガに。林の下などのやや暗い環境が好きらしい。関東以南に広く分布し揚子江流域にまで見られるという。

葉っぱはミョウガに似ているが、表面はざらつき、裏側は細かい毛が生えているから触って確かめてみよう。漢字で書くと藪茗荷。小さな白い花、熟した実は黒っぽい紫色になる。

「食べられるの、なんかの役に立つの?」と聞かれると、ちょっとつらい。

 中国では、虫刺されの治療に使われるらしいが、民間薬なので、200種ほどある日本薬局方のリストなどには登場しない。

なお、東京の地名の「茗荷谷」は、その昔はそのあたりがミョウガの栽培が盛んだったことに由来するといわれている。



by midori-kai | 2019-08-25 06:26

梅雨が明けたら 今度は酷暑だ!    高 野 史 郎

 日照不足に悩まされ、今年の梅雨では野菜もナシも受難が続いた。7月末のぎりぎりに「梅雨が明けたと思われる」という気象庁の控えめな発言、そしてその直後から恐ろしい猛暑が連続して続いた。外を半日歩くと、もう背負ったリュックの背中側までぐっしょりと汗でぬれる。畜産農家では、乳牛も食欲低下で牛乳の出が悪くなった。大型扇風機を何台も並べて、24時間回し続けているとか。

ちょうど1年後には、オリンピックが始まる。マラソンなどは暑さ対策で朝のスタートとなるらしい。それを支える大勢のスタッフは、早朝からの準備となるだろう。30度を超える温度ばかりでなく、おそらくは90%という飽和状態の湿度に悩まされることになるのだろう。日本の夏は蒸し暑いのですよ。

◆もう雨は、ちょうどよく降ってはくれない時代に

相変わらずの豪雨災害も各地で頻発している。マスコミで伝えられる避難場所の状況は、考えるだけで落ち込んでしまうほど。最低でも一人1日に3リットルの飲用水が必要といわれる。それを少なくとも3日分、できれば1週間分はほしいといわれている。重さだって相当なものです。準備できますか?

日常の暮し方から考えれば、それだけで済む水の量ではないことは誰もが知っている。水の必要量は個人差が極端にあるらしいが、炊事・洗濯・風呂・トイレでそれぞれに50リットルずつ使っているといわれる。昔のトイレは1回に20リットル必要としたが、最新型は1.8リットルと、かなりの省エネに改良された。実際の避難所暮らしではどんな暮らしが成り立つのか、考えると恐ろしくなるから、当分は大丈夫だろうと勝手に解釈してごまかしているわけなのだけれど。

そんなことを考えながら、市で発行しているハザードマップを広げ、真夏の昼下がり、大洲と広尾の防災公園を歩き回った。災難がやって来るのはいつも突然で、天気や時間帯は無関係ないのだから。

◆防災公園へ行ってみよう!

大洲防災公園は、広さが2.8ヘクタール。秋には市民まつりが開かれているから、場所は知っている人が多いだろう。でも竈にもなるベンチとか、災害時には非常用トイレになるマンホールなどは、おそらく誰も実際に使ったことがない! 

市民まつりと違って、災害時には連絡バスなんて来ないんですよ。役所の担当者がすぐに現場に到着してくれて、てきぱきと群衆整理してくれるとは限らない!

広尾防災公園の方は、総武線沿いで暮らす人にとっては知らない方も多いことだろう。地下鉄東西線の南行徳駅から歩くと、20分ぐらいかかる。防災公園として開園したのは平成22年(2010)のこと。こちらは広さが3.7ヘクタールとかなり広く、真ん中部分は芝生広場になっている。ここは市川市の南端に近く、島尻・新井の先は浦安市当代島となる。

浦安市の郷土博物館では、館内の小さなホールで地域の歴史などが上映される施設があり、昭和241949)年8月末に関東を直撃したキティ台風の記録などもある。当時の浦安町全戸数の3240戸のうち、床上浸水が2419戸と報告されています。明日はわが身、となるかもしれない!

◆ハザードマップも見ておこう!

 この際、ハザードマップも確かめておきましょうよ。市川市の小学校には、校門のところに海抜の高さが表示されている。あなたが暮している場所の安全度は?

縄文時代には、じゅん菜池や堀之内なども海とかかわりが深かったのだろう。堀之内の考古博物館には、昭和33年に平田の工事現場で見つかったコククジラの骨格標本が天井から吊り下げられている。今から5000年ぐらい前のことだったらしい。

ハザードマップでは、過去のデーターから地震や津波などの被害予想が図示されている。いざとなったときの避難場所はどこ?などを確かめておこう! そこにはどんな設備が揃っているの? 公民館には備蓄倉庫があったりするけれど、緊急時に誰が鍵を持って駆けつけてくれるのか、知りませんねえ!

ご参考までに、具体的なお話を少しだけ。

もう数十年も前、ネパールへ旅行していたグループが、台風とストライキで飛行機が飛ばない。帰国予定が5日ほど狂ってしまった。

彼女らを襲った最初の困難は、なんとトイレットペーパーだった。ホテルの備蓄ゼロ。お互いに、わが身の事情が優先されるから助け合ったりはしなくなる。非常持ち出しのリュックに、トイレットペーパーは必需品です! なお、高級なティッシュは水に溶けにくく、トイレ詰りの原因に直結することもお忘れなく! 

3.11の際の船橋市での事例。船橋漁港近くの小学校が避難場所になっていたけれど、そこは海抜1mぐらい。そこも浸水被害がひどくなって、真夜中になってから少しは山側の公民館にと、続々と数千人が押し寄せてきたんです。そんなことは全く予測していなかった。マットも毛布も何も用意されていなかった。慌てて手配しようにも、渋滞で車が動けない。そんな事態を想定していなかったのですね。その日は、たまたま、講座を担当していて現場にいたわけでしたが・・・。

江戸川区は、長年洪水対策に苦労して来た地域です。今も市役所前には台風時の水位を示す三角形の高い柱が立てられている。キティ台風の潮位:+3.15m。大正6年の最高潮位:+4.21m。高潮対策の基準潮位:+5.21mなどと。

市川市でも行徳地区や総武線沿いは標高が5メートル以下なんです。気象災害はますます増加しそうな昨今です。明日はわが身。防災公園の現場も行って確かめてみよう。ハザードマップも、いざという時に備えてチェックしておこう。

問題は、担当の方々の熱心さと予算の裏づけ、そして市民の関心度の組み合わせとなるのでしょうか。昔は、台風は9月になってから来ると思われていたようですが、今は夏のはじめから押しかけてくる時代になったんです。雨は適量が万遍なく降ってはくれない。この傾向、ますます増加していきそうという恐ろしい時代が来ているようですよ。





by midori-kai | 2019-08-25 06:21

第104回 7月(文月)ノキシノブとマメヅタ


国府台の木内ギャラリーの少し先のコンクリートの壁に、いつの間にかノキシノブが茂っているのに気がついた。ギャラリーのすぐ北側の石壁の方にはマメヅタが茂っている場所がある。15年以上前、市川学園の石井信義先生が、この地域では貴重な存在だと保護活動を呼びかける記事が新聞に掲載された。

すると、そんなに珍しいものならばと、石壁に垂れ下がるマメヅタを引っ張って持ち帰る人が増え、手の届く場所からなくなってしまう状態になったことがある。

 マメヅタそれ自体は特に希少なシダの仲間ではなく、かなり広い地域に分布している。ただ、市川地域にはあの場所しか見当たらない。江戸川からは適度に離れていて乾燥しすぎることはなさそう。南側はクスノキが茂っていて、切りどうし状態の場所は丁度いい具合に木洩れ日が当たる。そんな環境がこのシダにとって暮らしやすかったのだろうか。

 他の場所にもあるのではないかと、まだお元気だった岡﨑清孝さんと同じような環境の市川市内をくまなく調べまわったのだが、マメヅタは木内ギャラリーの北側だけにしか見つからなかった。

 20025月には、シダ植物にも詳しい佐倉の村田威夫先生にお出でいただき、生育環境緊急調査が実施された経緯がある。

 その時には、郵政宿舎に近い壁でブロックを斜めに積んだ部分には何のシダ類も着生していなかった。それがいつの間にか、ノキシノブが茂り始めることになったのは何故だろう!

 木内ギャラリー前の庭園部分も、ここ20年ぐらいのうちに植生はかなり変化して、今はドクダミが圧倒的な分布に広がっている。そんなことを考えながら、今月はマメヅタとノキシノブを取り上げることにした。

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マメヅタは丸い葉っぱ。鏡のような感じがするのか、漢名では鏡面草の名もあるらしい。東側で勢力を拡大しているノキシノブは茅葺屋根などに茂る細長い葉で、裏側には茶色の胞子嚢が2列に並んでいる。大町の自然観察園の東屋などでも見ることができる。

 ここで要注意なのが、軒先に風鈴などを吊るして涼を楽しむシノブとの混乱! こっちの方は羽状複葉で、釣忍ぶとか吊忍などと書かれるシダ植物。漢名では瓦葦などと書かれる。シダ植物もいろんな種類が多い。今は梅雨時、湿ったところが好きなシダ植物にも目を向けよう!



by midori-kai | 2019-08-25 06:05

大雨が降る! 美 うま し国大賞とバス研修    高 野 史 郎



71日は、山開き・海開きの日。神様や野生の生きものたちの領域に人間が侵入するので、事故が起こりませんようにと、安全祈願のお祈りするのが古くからの日本の慣わしだった。

ところが今年は、6月末から九州地方を中心にモーレツな集中豪雨が続いていて、うっとうしい梅雨空などではなくなった。川の堤防は、時間雨量30㎜を基準に考えられていたはず。たった3cmと思ってはいけない! 田んぼやフカフカ土壌の林は別として、市街地はアスファルトで固められている。大量の雨は下水のU字溝から下水本管へ、川へと一気に流れ込む。透水地率という言葉もある。固められて吸水してくれない路面では、降水量の100倍やそれ以上の水かさとなって、市街地に氾濫するのだ!

半世紀以上も前の1949(昭和24)年の8月末、お隣の浦安市にもキティ台風が直撃した。今でいう旧市街の元町地区では、「波浪の高さは2mに及び・・・沿岸一帯に怒涛のごとく押し寄せて、堤防は14か所で決壊した」と伝えられる。市川だって江戸川放水路の向こう側の行徳地区は、海抜5m以下の低地だ。備えよ常に。他人事では済まされない。もう9月の二百十日などという言葉の、そのずっと前に豪雨が来る時代になっている。ハザードマップ、見て確かめたことありますよね。

子供たちに「10ミリの雨ってバケツにどのくらい?」とよく聞いたりする。1m四方の面積に、10リットルの水を吸い込ませる計算になるはず。ジョウロで土の表面がぬれた程度の水の量ではない。

今度の九州では、ほんの数日に1か月分の雨が降ったという。恐ろしい世の中になったものだ!

◎進士五十八先生の (うま)し国大賞記念講演を聞く

627日、市川みどり会の宇佐美さんに誘われて、進士五十八先生が主宰する「美し国づくり大賞」の表彰式に参加し、受賞された4団体の記念講演を聞く機会に恵まれた。

①横浜のグランモール公園のグリーンインフラを活用した「みず循環回路」、②東京オリンピックに向けた街路樹の樹形、③仙台のふるさとの杜再生プロジェクト、④岐阜の地域景観を目的とした住民主体の共創事業。それぞれに大変興味深いお話の数々だったが、その中から二つだけ紹介させていただこう。

②東京都の街路樹の樹形拡大による暑さ対策。市川でも街路樹の強剪定によるみすぼらしい格好は何ともつらい。しかし、高いビル沿いの植栽は、ビル風で先端が枯れこんでいるところも多いし、根際の植えマスが雑草防止で固められているところもある。おそらくは根が満足に伸びる状態ではないだろうし、乾燥による枯れこみもあるだろう。台風が来れば倒壊の危険もある。落ち葉の苦情は行政を直撃する。もう木々の緑の季節の移ろいを、しみじみ感じて楽しむ人は少数派になってしまっている。

東京の街路樹は、47万本から100万本に増えているという。従来の管理方法は現場任せで目標樹形が決まっていない。都の監視員も街路樹の専門家ではないから、街路樹維持管理の専門家を育てなくてはという話だった。

市川市内の巨樹調査には15年以上かかわってきたが、「切ってくれるんですか」の注文がすぐに出て来て困ることがしばしばだった。

東京都の方針は、オリンピックのマラソンアクセスルートを中心にした、樹形拡大の方針のようで、オリンピック以降までは考えていない気配だったのがちょっと残念だった。日差しの厳しい真夏の昼下がり、街路樹の茂みがありがたい。そこだけは涼しげな風が吹き渡るのに。

③の仙台の例では、カラーで8ページ分のふるさとの杜再生プロジェクトの資料を頂いた。“杜の都”仙台には、奥山と里山、平野、海岸など豊かで広大な自然環境が身近かに・・・。都市化が進む市川とくらべて、羨ましい限り。仙台の杜も3.11の津波により大きく失われてしまった。

その再生に取り組むプロジェクトが平成25年度からスタートしたという。

  【仙台市】 ふるさとの杜再生プロジェクト  http://www.city.sendai.jp/ryokukasuishin/kurashi/shizen/midori/project/  

再生に必要な五つの力では、植える・育てる・支える・伝える・活用すること。プロジェクトの第3期の目標は、なんと2040年としている。この遠大な計画が、次世代へと引き継がれていくことを大いに期待しよう。

◎ぼっけとわんぱくのバス研修で 埼玉の北本自然観察公園へ

629日には、ぼっけ生きもの倶楽部とわんぱくの森との合同バス研修が、小雨の中で実施された。市川市の中型バスが丁度いっぱいになる人数。行く先は埼玉県北本市の北本自然観察公園、午後からは羽生市のさいたま水族館。両方とも初めてだったので、興味津々。

北本市って、どこにあるの?という程度の予備知識だったのが申し訳ないほどの、羨ましい環境が整備されていた。とにかく広い。この敷地と施設全体の基本計画はいつ頃から計画されたのだろう。部屋に案内されて、最初は長老の方の思い出の昔話、そして40分ほどは27年のキャリアを持つという方から今に至る事情を丁寧に解説していただき、小雨の中を外に出た。

オープンは1992(平成4)年だったらしい。湿原でドロが深く、田植えなどは田船を使っての作業だったという。野鳥の記録が約150種、植物約800種、ヘビも7種類いるという。アライグマも60頭捕まえたというのだが、最終処分はどうされたのかは聞きそびれた。市川市では大多喜の射撃場だったかに車に積んで運んでいる。金網から伸ばす手の爪が鋭く、こわかった。

池を巡る散策路は、標柱の番号で示されている。おすすめ散策コースは、650mのショートコースから1900mのロングコースなどが用意されているようだ。

ここには、絶滅危惧状態の植物なども多数記録され、この場で暮している環境を先生の解説を聞きながらじかに見ることが出来た。

こんなに広い場所に立派な設備が羨ましい。千葉と埼玉の違いはナンなのだろう。もっとゆっくりここでお話を聞いたり、全体を眺め歩きたかった。今度また、別の季節にここに来たいよね、などの感想があちこちで聞かれた。




by midori-kai | 2019-08-25 06:01

第103回 6月(水無月)ヤドリギ

ヤドリギ
高い木のてっぺん近くに、まん丸の緑の茂みを作っているヤドリギ。冬の季節の落葉樹だとこの茂みがはっきり見える。いつかすぐ近くでこの不思議な植物の暮らしぶりをじっくり見たいものだと思っていたが、やっとその機会に恵まれた。
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5月末に実施された三菱UFJ環境財団主催のふれあい楽習の奥利根でのこと。ダム工事にともなう土捨て場に緑の復元を目指す作業の一環で、とりあえずは土づくりのために肥料木として植えられたヤマハンノキを間伐したのだ。この先端近くについていたヤドリギは、直径40㎝ほどのかたまりだった。
果実は薄黄色で丸い。野鳥が食べると糸を引くようなねばりがあって、鳥の糞がうまく木肌に付着すると、タネはそこから発根して枝の内部にまで侵入し、ヤドリギの成長が始められる! 
葉は常緑だから、多少は光合成しているのだろうが、水分供給は寄生した樹木から貰っていることになる。伐採したヤドリギには実がついていたから雌株なわけで、どこかに雄株があることになるのだが、それは見ていない。開花は2から3月というから、もう花の時期は終わっていたのだろう。
常緑なので、ヨーロッパでは冬の時期には家畜の飼料にするという。イギリスでは実のついた枝をクリスマスの飾りに使う風習がある。それほど珍しい存在ではないようだが、1年の生活史の一部始終を確かめたい気持ちが深まってくる。

by midori-kai | 2019-06-18 06:40

各地の環境フェア、高校生大活躍の薬草園ツアー   高 野 史 郎

 5月末には異常に暑い日が続き、北海道では40度近い日があった。もう「観測記録上で初めて」などという報道も聞き飽きた感じ。
日本に来た東南アジアの人たちは、何日もシトシトと降る日本の梅雨に驚いていた頃もあった。熱帯雨林の地域では、ひどいスコールでも慌てて駆け出すこともなく同じテンポで歩いていて、傘をさしたりもしない。雨はすぐにやむし、アロハシャツもすぐに乾くからと気にしないのが不思議だった。
ツバメが駅構内のかなり奥のところに巣を作って、せっせと子供たちのために餌を運んでいる。エスカレーターの横をすり抜けて、入り口から15mもの奥の改札口近くまでツバメ返しで急カーブして、餌の配達に往復している。どういう脳の働きなのだろう。
6月といえば下旬には夏至だ。夜明けが早くなった。夏至の頃の日の出は4時半、日没が夕方の7時ごろ。12月末の冬至では、夜明けが7時近くで日没が夕方の4時半になる。それぞれに2時間半ものずれがあるのだ。生きものたちは、気まぐれに毎日変わる気温にとらわれることなく、日照時間で季節を確実に捉えているという。季節は、10年前とすっかり変わってしまったことも多くなった。

6月は環境月間でもあるので、各地で環境フェアなどが開かれる。市川付近の数か所の市も含めて30年近く参加や見学を続けているので、会場や運営方法の違いが感じられて面白い。会場への案内は市民に広く伝えられているだろうか? 主催する行政と、参加する市民グループとのつながり、協賛する企業との連帯意識などはうまくいっているのだろうか?
主催者側は、それぞれの持ち場があるから、開催当日の現場の状況をゆっくり眺めている余裕などない。でも誰かがそれを担当して全体の構成を、市民目線で眺め歩いて、次のステップにつなげてほしいといつも思う。
毎回気にしているのは、駅などから会場へのコース案内が殆どされていないこと。どうやら立て看板の設置がかなり制限されている事情もあるらしい。20年間かかわっていた公民館での環境フェアでは、当日の早朝からのぼり旗や矢印の案内表示を立て、終了直後にそれを回収するという方法を続けていた。市の発行する広報でも、関心のある人はその領域の記事を丹念に探して読むが、今は情報が溢れていて、かえって広報なども熱心に見る人が少なくなっている気配も見られるようだ。
会場のテントの内側に座っている人たちの、表情観察も興味深い。すぐに通行人の問いかけに対応できるよう笑顔を絶やさない人と、あと何時間ここにいればいいの、という疲れた感じで座っている人と。
市川市の環境フェアの会場は、ここ数年はコルトンプラザで開催されている。それを知らない買い物客も多いから、あの長い会場での全体をPRするのはかなり難しそうだ。一番奥のコルトンホールで市民グループが17のブースで展示しているのに気がつかない人も多い感じなのが気がかり。顔見知りのご常連だけが集まるだけでなく、この機会にもっと市川の環境情報を明るく楽しく発信してほしい。

すぐ近くの高等学校で「薬草園をめぐるツアー」の記事を広報で見て申し込み、参加したのでその報告もしておこう。この学校の前身は当初、市川市にあったらしい。いろいろな経過を経て、今は普通科の他に園芸科があるという。そして農業クラブが「薬草園復活プロジェクト」を立ち上げ、メンバー13人が活躍中というのだ。
自分にとっては、高校時代なんてもう70年も前のことだ。我が身のまわりはみんな老老介護を抱えている世代で、10代の人たちとのお付き合いなどなくなってしまっている。若い人たちが自主的に運営しているという企画に、大いに関心が深まっての参加である。
土曜日の1時半に学校に集合、10人ずつの班に分かれて前後に生徒さんが付き、いくつかの公園や地域の歴史を語るおじさんの話を交え、最後は学校に戻って薬草園見学とスミレの花びらを使ったストラップ作り、そして薬草園見学とハーブの粉を練りこんだ手作りクッキーのおもてなし。
こっちは一介の参加者だから、しゃしゃり出ちゃうわけにも行かないと、慎み深く静かにしていたが気がかりなことを、ちょっとだけ書かせていただこう。
①大きなクスノキが茂っている公園で、巨樹リストに入っていることなどを説明したのだから、落ち葉を拾って、匂いを嗅ぎ、確かめるようなつながりがあればよかったのに。②暑い日だった。参加者の多くは地元の高齢者だったから、水分補給の時間を。③生徒さんはみんな一生懸命だったが、遠慮がちにしゃべりながら歩くので声が聞こえない。照れているのか、初めての大人集団との対応で緊張しているのかな?
薬草園は、温室や野菜畑が広がる1画で、思ったよりも小さかった。16種類だったかの植物が大きく育っていた。カラシナは背丈ほどに伸びタネをつけた状態だった。
気になったのはどこの薬草園でも見られる傾向なのだが、ラベルの表記が古い時代の牧野図鑑にこだわっていて、かえって混乱を招く傾向が見られること。たとえば「サルビア」の表記。植えてあるのは香辛料のセージだった。
戦時中は敵国語でカタカナ表記が禁止されていた事情もあって、みんな和名に置きかえられた歴史がある。だから、マーガレットはモクシュンギク、ダリアは天竺ボタンというように。
そうした時代背景の中で、花壇に植えられる赤い花のサルビアは、図鑑ではヒゴロモソウと表記され、香辛料のセージが属名そのままで「サルビア」と書かれていた歴史を背負っていたのだが、若い生徒さんはその辺の事情を知る由もない。
salvia属は,図鑑ではアキギリ属となっている。このグループの日本の自生種は、キバナアキギリ、アキノタムラソウなどと9種類か。世界には約500種があり、花壇などで見られるサルビアの仲間もいまはたくさんの種類がまちを彩っている。
4時半に終了。最後は、スタッフ一同の生徒さんが前に並び、深々とお辞儀をしてくれた!

by midori-kai | 2019-06-18 06:37

第102回 5月(皐月)ジャーマンアイリス

5月というと昔ならば端午の節句、鯉のぼりに菖蒲湯と動植物がらみの話題も多い。アヤメの仲間の花も一斉に咲き始める。今月登場させたのはジャーマンアイリス、和名はドイツアヤメ。
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アヤメの仲間の花を見ると、誰もが「いずれがアヤメ、カキツバタ」という。ちゃんと伝えておこうとアヤメ属の生態から説明し始めると、長い話になってしまう。相手は、季節の挨拶みたいに口にしただけだったのだ。
アヤメ科の植物、世界におよそ70属1500種以上と恐ろしく多い。日本の自生種も10種ぐらいある。きれいなものは愛好家が熱心に育て新しい品種も次々と作られていく。日本のものは根茎つまり株分けで増やすものが主流だが、世界的には球根みたいな繁殖方法をとるものの方が多い。その中で、球根性(ただしくは球茎)の種類は、乾燥した地域に適応した生活型といわれている。
花の形からは、ヒゲが生えているタイプとそうでないものがあって、ひげ型の代表格がこのジャーマンアイリス。紫や黄色のほか、淡いピンクやオレンジ色などと多彩でレインボーアイリスなどともいわれ世界的にフアンも多い。
ところでこの形の花、メシベとオシベはどこにある? 虫媒花だが、虫たちはどこから蜜を求めて花の内部へと侵入する? サクラの花や菜の花とはまったく違う構造のようだ。植物と昆虫の共進化の長い歴史がこうした形になって現れたらしいから驚きである。
さて、あなたは、どこからこの花の不思議な仕組みの解明に取りかかろうか・・・?

by midori-kai | 2019-05-11 06:08

風薫る5月、落葉樹の芽吹きも深緑へ  高 野 史 郎

野草たちの花も一段落し、葉桜もその陰に小さなサクランボをつけているのに気づく。こざと公園に、そして道の駅近くの国分川調節池に、鯉のぼりが風にそよぐ。
 この時期、季節の進み方は実にめまぐるしい。市川のサクラの健康状態を30か所で記録し続けているが、ソメイヨシノはもうすっかり葉桜になってしまった。日本列島を北上し続けたソメイヨシノの桜前線は4月末に最後の花を咲かせて終わり、北海道でオオヤマザクラ(エゾヤマザクラ)にバトンタッチして5月にサクラが咲くのだから、日本列島の長さに驚いてしまう。
4月29日は昭和の日、この日は自然保護協会で「ネイチュアフィーリング」と呼んでいる障害者といっしょの自然観察会が開かれていて、今年で30年になった。つまり、30年間のこの日の状態を比較できるわけだが、7年前ぐらいには、まだ何種類もの里桜の花を見ることが出来たのに、ここ数年はすっかり葉桜になってしまって、殆どすべてのサクラが終わってしまっている。
ナシの花同様に、気候異変はこんなところでも実感できるというわけである。

◆国立公園のトイレ事情
この日は、芝生広場のずっと先、千駄ヶ谷門寄りに日本各地の国立公園や環境省の出店などもあるので、最新情報を求めてあちこちをハシゴするのを楽しみにしている。
今年立ち寄ってみたものの一つに、国立公園トイレマナーの展示があった。「日本の水はとてもきれいです。湧き水を飲むことを楽しみにしている方も多いと思われます。ツアー中にトイレの場所がわからずに自然の中でトイレをしてしまうと、湧き水が汚染されてしまいます。世界でも有数の日本のきれいな水を守るためには、排泄物を持ち帰る必要があります・・・」。携帯トイレ用品の展示である。
このメーカーは国立公園のオフィシャルパートナーにもなっている。ウームとうなってしまう。望ましい解決方法は、可愛いパッケージで包装された500円のそれを買い求め、常に携帯することになるらしい。まだ設置場所は少ないが、日本の国立公園の中には、トイレブースという小さなログハウスのような場所が増えつつあるという。
ある著名な女性登山家は、砂漠の中を何日も歩いた時の状態を話してくれた。トイレなどはもちろんどこにもない。だからと女性には長めの巻きスカートの持参を勧めていた。(男性の場合はどうなるのだろう?)。マングローブを調べに沖縄へ行った時、ハマボウの茂みが身を隠す場所になりその葉が使える、慣れてくると3枚の葉で処理できるという話をしてくれた女性ガイドさんもいた。ハマボウは、黄色い花が咲くハイビスカスの仲間。
世界各地で植物調査していた探検家の先輩は、空き缶1杯の水を背中側から徐々に流し、少し残した最後の水で左手を洗う術を獲得した! 実に気持ちいいと自慢していたが、とてもその訓練をする気になれない。
毎年11月に開かれる大洲防災公園での市民まつりでは、女性用トイレに長い行列ができていたことがある。国分にできた道の駅では、女性用トイレが男性用の2倍の数が設置されているのを確認して安心した。夏の尾瀬では、夜行バスで到着した団体が最初にする活動はトイレ前での行列。そして持参したお弁当を食べる。3時間ほど近くを散歩してそれで終わり。山小屋には何の利益ももたらしてくれない。
地震列島の日本では、災害はつき物のようだ。避難生活が始まれば最初に起こるのがトイレの問題。車イスの人たちが遠出する時も、最初に考えるのがどこにトイレがあるかの確認で、前日から水分を控えるという。もとより健康にいいわけはない。
いま日本の紙おむつの生産数は、赤ちゃん用が年間に14億枚、老人用がその半数といわれる。水分含有量が多いから重い! 介護施設では、大量の水分を含んだそれが出される。ゴミ回収は週3回から2回になった。きれいな水の確保とともに、よぎれた水の処理も大きな課題になっている。

by midori-kai | 2019-05-11 06:03

第101回 4月(卯月)大町会館のオオシマザクラ

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大町会館のオオシマザクラ

大町会館前に、宇佐美さんが安行から取り寄せたサクラの若木2株を植えたのが2016218日でした。玄関前には竹箒のように真上に枝が伸びる“天の川”、そして建物前の日当たりの良い所に植えられたのが“ボンボリ”です。まる3年を経過しましたが、毎年の成長量と開花が楽しみです。

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天の川
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                        ぼんぼり
会館前に並ぶソメイヨシノに混ざって、3月末に白い花が二分咲き程度になっている株を見つけて驚いた! 近づいて寸法を測ると、花の直径が4.5㎝あった。花と同時に明るい緑の葉を開く。青空をバックにするとそれが一段ときれいで、見とれてしまった。

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【4/13撮影】

このオオシマザクラ、潮風が厳しい伊豆七島などが原産とされている。三浦半島や房総にも見られるのは、薪炭林として古い時代に植えられたものだろうということで、タキギザクラの呼び名もある。

改めてこのオオシマザクラの木肌を眺めると、ソメイヨシノとは感じが違う。花の時期だからこそ、確かめるチャンスがあることを再認識したのでした。

ところで、41日には新しい和暦が発表されて、とたんに「リョウブ」を連想してしまった! 漢名では「令法」など、万葉集にはハタツモリで登場しています。田畑の面積に応じて計算される作物の本数などを意味していて「畑積もり」。植物の語源って、社会情勢や生活などと複雑に絡んでいるようです。

リョウブ飯は行者の食物としても知られている。よく乾燥するとこの葉は長期の保存食料となり、救荒食糧として利用されていたのだといわれる。はて、どんな植物か思い浮かぶでしょうか? 民家の庭に植えてあるのをよく見かける。なんていう木ですか?と聞くと、サルスベリと返事が返ってくることもしばしば。樹皮が剥げ落ちると斑模様ですべすべなのです。さて、市川大野の万葉植物園にもあったかな? これを機会に、万葉集と縁が深い市川市の歴史を思い出して見ましょうよ!



by midori-kai | 2019-04-12 06:28
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


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