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第102回 5月(皐月)ジャーマンアイリス

5月というと昔ならば端午の節句、鯉のぼりに菖蒲湯と動植物がらみの話題も多い。アヤメの仲間の花も一斉に咲き始める。今月登場させたのはジャーマンアイリス、和名はドイツアヤメ。
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アヤメの仲間の花を見ると、誰もが「いずれがアヤメ、カキツバタ」という。ちゃんと伝えておこうとアヤメ属の生態から説明し始めると、長い話になってしまう。相手は、季節の挨拶みたいに口にしただけだったのだ。
アヤメ科の植物、世界におよそ70属1500種以上と恐ろしく多い。日本の自生種も10種ぐらいある。きれいなものは愛好家が熱心に育て新しい品種も次々と作られていく。日本のものは根茎つまり株分けで増やすものが主流だが、世界的には球根みたいな繁殖方法をとるものの方が多い。その中で、球根性(ただしくは球茎)の種類は、乾燥した地域に適応した生活型といわれている。
花の形からは、ヒゲが生えているタイプとそうでないものがあって、ひげ型の代表格がこのジャーマンアイリス。紫や黄色のほか、淡いピンクやオレンジ色などと多彩でレインボーアイリスなどともいわれ世界的にフアンも多い。
ところでこの形の花、メシベとオシベはどこにある? 虫媒花だが、虫たちはどこから蜜を求めて花の内部へと侵入する? サクラの花や菜の花とはまったく違う構造のようだ。植物と昆虫の共進化の長い歴史がこうした形になって現れたらしいから驚きである。
さて、あなたは、どこからこの花の不思議な仕組みの解明に取りかかろうか・・・?

by midori-kai | 2019-05-11 06:08
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


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