第101回 4月(卯月)大町会館のオオシマザクラ
大町会館前に、宇佐美さんが安行から取り寄せたサクラの若木2株を植えたのが2016年2月18日でした。玄関前には竹箒のように真上に枝が伸びる“天の川”、そして建物前の日当たりの良い所に植えられたのが“ボンボリ”です。まる3年を経過しましたが、毎年の成長量と開花が楽しみです。
このオオシマザクラ、潮風が厳しい伊豆七島などが原産とされている。三浦半島や房総にも見られるのは、薪炭林として古い時代に植えられたものだろうということで、タキギザクラの呼び名もある。
改めてこのオオシマザクラの木肌を眺めると、ソメイヨシノとは感じが違う。花の時期だからこそ、確かめるチャンスがあることを再認識したのでした。
ところで、4月1日には新しい和暦が発表されて、とたんに「リョウブ」を連想してしまった! 漢名では「令法」など、万葉集にはハタツモリで登場しています。田畑の面積に応じて計算される作物の本数などを意味していて「畑積もり」。植物の語源って、社会情勢や生活などと複雑に絡んでいるようです。
リョウブ飯は行者の食物としても知られている。よく乾燥するとこの葉は長期の保存食料となり、救荒食糧として利用されていたのだといわれる。はて、どんな植物か思い浮かぶでしょうか? 民家の庭に植えてあるのをよく見かける。なんていう木ですか?と聞くと、サルスベリと返事が返ってくることもしばしば。樹皮が剥げ落ちると斑模様ですべすべなのです。さて、市川大野の万葉植物園にもあったかな? これを機会に、万葉集と縁が深い市川市の歴史を思い出して見ましょうよ!