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第92回 7月(文月)マテバシイのドングリと 環境フェアのイラスト

大柏川調節池緑地の入り口付近などに、マテバシイが何本も植えられている。今の時期、今春の出来たての赤ちゃんドングリと2年目を迎えたものと、両方が同時に見られるのが楽しい。つまり、マテバシイは、年子状態を毎年続けていることになる。この位置関係がそのまま1年間の成長量となるわけ。
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2年目を迎えたドングリの穂は、先端が大きいものもあれば、元のほうがデカイのもある。万遍なく一斉に太らせるにはかなりの栄養補給を必要とするのだろう。秋になった頃に、その後の育ちぐあいを確かめなくちゃという気になると、足繁くここに通うことになりますね。

葉っぱだけを見ると、タブノキとの区別がつきにくく、よく似ている。でも、冬芽の形が違う、そこから噴出するように出る新芽の姿がまるっきり違う。何から何まで、違うことだらけ。

マテバシイは、大昔から千葉県にあったのだろうか? あなたはどう思います? 昔は「のりひび」にも使われていたらしい。この展示、歴史博物館に紹介されています。

常緑樹だから地表に木洩れ日も届かない。厚い葉が茂ったこの木の下では地際に光が届かずに暗くなり、下草が生えにくい。大雨が降ると、表土を直撃することになり急斜面の崖地では、課題もあるとか。今の時期、緑のドングリはまだ丸い。やがて、どんどん先に伸びて砲弾型になる。マテバの意味は、九州地区の方言に由来するらしいが、意味不明と図鑑には載っている。

船橋の環境フェアでは、話題のヒアリの写真に添えて、塗り絵用のイラストが置かれていた。実物もまだ見たことないし、そもそもアリの仲間を間近に見たことなんてなかった。実物の大きさは、最大で6ミリ程度らしい。イラストの説明には親切にもカナがふってあった。「ゼンシンフクセツ」「フクエイ」などという用語も初めて見た! どの部分がどの程度に赤いか、色鉛筆で塗ってみるとよくわるようになる!

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ついでに、10年前に谷津干潟で頂いたアオサギのイラストも紹介させていただこう。発見者らしき人にその一部始終のお話を聞きました。望遠鏡で見ていたら、アオサギがアカエイをつかまえた! ところがデカ過ぎて、飲みこめない。つかめえられたアカエイだって、命がけ。かなりの時間がたって、やっと飲み込んだという。「どのくらい時間がかかりました?」「アオサギの胃って、どうなっているんです」などと質問。こういう時って、時間なんて記録できないんですよね。

それにしても、アオサギのイラスト、うまく描けています。動物の体の線って、ちょっとした感じで全く似なくなってしまう。逆光線で見るカモのシルエットで、的確に種名をいう人もいらっしゃるのが驚き! 

ヒアリについては情報が少ないので、ちょっとだけ解説しておこう。そもそもの原産地は、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイの3国の国境付近のパラナ河の流域。1930年代にブエノスアイレス港から輸出された木材にまぎれこみアラバマ州に侵入したという。日本への侵入は、20175月に、尼崎市のコンテナから見つかったのが始まり。

ヒアリは、一つのコロニーに1個体の女王がいて縄張りを保っているとされていた。中国南部の広州の過密地帯では、数メートルごとにコロニーがあり、地下トンネルでつながっている場合もあるという。雑食性のヒアリは、大豆やトウモロコシなどの農業被害も甚大。また、寒い時期の越冬場所として、電気設備の周辺にかたまり、配線をかじって大規模停電を起こし、この経済的損失はアメリカ合衆国で年間5000億円に相当するという報告もある。

今までのところ、化学薬品メーカーと連携した根絶作戦はことごとく失敗しているのだそうだ。毒性と攻撃的な行動から、侵略性外来種といわれる由縁。日本だけの問題ではないし、静かに収まってくれることを祈るばかり!



by midori-kai | 2018-07-20 08:48
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


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