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第101回 4月(卯月)大町会館のオオシマザクラ

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大町会館のオオシマザクラ

大町会館前に、宇佐美さんが安行から取り寄せたサクラの若木2株を植えたのが2016218日でした。玄関前には竹箒のように真上に枝が伸びる“天の川”、そして建物前の日当たりの良い所に植えられたのが“ボンボリ”です。まる3年を経過しましたが、毎年の成長量と開花が楽しみです。

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天の川
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                        ぼんぼり
会館前に並ぶソメイヨシノに混ざって、3月末に白い花が二分咲き程度になっている株を見つけて驚いた! 近づいて寸法を測ると、花の直径が4.5㎝あった。花と同時に明るい緑の葉を開く。青空をバックにするとそれが一段ときれいで、見とれてしまった。

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【3/13撮影】

このオオシマザクラ、潮風が厳しい伊豆七島などが原産とされている。三浦半島や房総にも見られるのは、薪炭林として古い時代に植えられたものだろうということで、タキギザクラの呼び名もある。

改めてこのオオシマザクラの木肌を眺めると、ソメイヨシノとは感じが違う。花の時期だからこそ、確かめるチャンスがあることを再認識したのでした。

ところで、41日には新しい和暦が発表されて、とたんに「リョウブ」を連想してしまった! 漢名では「令法」など、万葉集にはハタツモリで登場しています。田畑の面積に応じて計算される作物の本数などを意味していて「畑積もり」。植物の語源って、社会情勢や生活などと複雑に絡んでいるようです。

リョウブ飯は行者の食物としても知られている。よく乾燥するとこの葉は長期の保存食料となり、救荒食糧として利用されていたのだといわれる。はて、どんな植物か思い浮かぶでしょうか? 民家の庭に植えてあるのをよく見かける。なんていう木ですか?と聞くと、サルスベリと返事が返ってくることもしばしば。樹皮が剥げ落ちると斑模様ですべすべなのです。さて、市川大野の万葉植物園にもあったかな? これを機会に、万葉集と縁が深い市川市の歴史を思い出して見ましょうよ!



# by midori-kai | 2019-04-12 06:28

国際森林デー2019 & 行徳野鳥観察舎への期待  高 野 史 郎

3月末にソメイヨシノが咲きだして、桜前線が日本列島を北上中! 北海道ではソメイヨシノは寒すぎて育たず、オオヤマザクラ(エゾヤマザクラ)が登場して5月上旬頃まで咲き続ける。

皆さんはどこへお花見に出かけたのでしょうか? 急に暖かい日が続いて開花が早まりそうになったり、寒い日が続いてやきもきしたり。三寒四温とか、花曇り、花冷えなどという言葉もあります。

今年は3月末から4月早々にかけて、東北で雪が降った。ドライバーの人たちがもう大丈夫と思ってスノータイヤをはずしたら、雪が降ってあわてたとか。まだ農業用ビニールが開発されなかった半世紀以上も前、4月上旬までは農家の人たちは大変な苦労をしていた頃を思い出します。ジャガイモを植えたいけれど霜にやられたら大変。トマトなどの果菜類の苗も、早く畑に植えたいけれど空を眺めて思案にくれる。そんな時代もあったのでした。

ところで国際森林デーって、ご存知でしたか? 森林や樹木についての意識を世界中に広めていこうという記念日で、201212月の国連総会で決議創設されました。日本でもこの運動を盛り上げようと、323日に新木場の木材・合板博物館で「みどりの地球を未来へ次代へつなぐ森林と木の文化~」のテーマで開かれたので行ってきました。

会場に入るなり、セーラー服の女子中高生が大勢いる。東南アジア系の人たちも大勢。いつものこうした会議とは雰囲気が大違い。後でわかったのですが、セーラー服の一団は合唱コンクールで金賞を受けた豊島岡女子学園の生徒さんたち、そして駐日大使館の職員や留学生グループが「ふるさと」を歌ったり、ダンスを披露してくれたのでした。

司会進行はミス日本みどりの女神の二人、英語の通訳も勤めてくれて国際会議の雰囲気が盛り上がります。宮田亮平・文化庁長官と牧元幸司・林野庁長官との対談も楽しいお話でした。後半は、各グループに分かれての木工教室や森の教室「ドングリ君と森の仲間たち」、熱帯動植物の折り紙教室、館内見学などへと引き継がれて行事が進められました。

昨年成立した森林経営管理法のもとで、日本の森林は新しい時代を迎えているようです。戦後に植えた人工林が50年を迎えて、伐採の時期が来ている。日本の木材自給率は36%を超えて、ここ20年間に2倍を超えた。ところが事情はかなり複雑です。

木材需要がふえているのは製材用のA材ではないのです。木材は利用方法によって4種類に区分されているらしい。A材:製材用、B材:合板用、C材:製紙用、D材:バイオマス発電用燃料の区分です。

値段が高いA材は売れないから林業家の収入にはつながらない。伐採後も再植林されない森が増えているという。森林所有者が積極的に管理しない森林は、市町村が預かり業務委託することが可能になったというマイナス面も出ているといわれています。

住宅着工件数も減っているから、林業家の収入はまた減り続ける。我が家の周り、新京成や武蔵野線沿線の小さな空き地やナシ畑が開発され、住宅地ができると見に行っています。この柱は何の木? 長さは? 合板は外国産のカラマツ(ラーチ:Larch)かな?などと。世の中、うまく回っていかないようなのが、なんともつらいです。

行徳の野鳥観察舎の蓮尾純子さんから、2月の市議会で野鳥観察舎の後継施設建設費が承認され、3月下旬には近隣住民への説明会も実施されたとの連絡を頂きました。旧施設の解体工事が終わり、手前の駐車場から先が通行禁止になって、野鳥病院へ行くのも終末処理場をぐるっと回って行かないと近づけなかった不便さも解消されたようです。

この春から、新しい野鳥観察舎の建設が始められるようですから、まずは明るいニュースです。施設の広さは延べ床面積が400㎡、2階建てで上から見ると8の字型のユニークなデザインです。無限な可能性をイメージして、優美な曲線で来場者が回廊を周遊しながら自然とのつながりを体感してほしいという願いがこめられているそうです。

1階は、管理事務所、カフェテラス、更衣室、シャワー室、倉庫など。2階は観察スペース、多目的スペースなど。まだ細かいことは関係機関と協議中で、変更されることもあるとか。かなり狭くなったようですが、近郊緑地での作業後の着替えなどがどうなるのか、野外での若い人たちとのふれあいの場、多様な来館者とのかかわり方など、気になることはたくさんあってもまずはうれしいことです。

一番気がかりなのは、ここが「行徳近郊緑地特別保全地区」と地図上にも明記されているのに、殆ど全く市民にはこの位置づけが知れ渡っていないこと。ここは自然度の高い保全地域なのか、市民誰でもが自由に遊んで楽しむリクリエーション地域なのか、理解されていないのがなんとも気がかり。広く市民に開放して、自由に歩きまわれるようにとの要望が絶え間なく出され、花壇の花やカワヅザクラが名物になったりするんですね。これは日本の自然公園法、国立公園指定の頃からの問題点です。

確か第1条には、「優れた自然景観を維持するとともに、積極的な活用を図り…」などとあったはず。これって危険な綱渡りなんです。戦前は、厚生省の体力局の管轄に自然公園法がおかれていたようです。外国観光客を期待して、日光が193412月の指定、伊勢志摩が1946年、新しいのが2016年の「やんばる」、2017年の奄美群島だったかな? 改めて、自然公園法を読み返えさなくっちゃ!

行徳近郊緑地は埋め立ての歴史を抱えながらも、市街地が増え続ける市川市内で今は殆ど唯一の、未来へと続け、生物多様性が成立し続ける可能性がある場所だと思うんだけれど――。




# by midori-kai | 2019-04-12 06:18

植物スケッチを見ながらお話を聞く会

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# by midori-kai | 2019-04-10 05:53

第100回 3月(弥生)鉢植えにして8年経ったマンリョウ

 15年ぐらい前には絶滅危惧状態という噂もあったマンリョウが、あちこちの雑木林に増えているのが目立つ。どうやらこの赤い実が、冬の餌のない時期にはヒヨドリなどの貴重な食料になるようで、そのタネが雑木林に運ばれているらしい。

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このイラストのモデルになったマンリョウは、8年前に知人から譲って貰った時は15cmほどの小さな苗だった。鉢植えにして、毎年の成長量を記録し続けているのだが今はもう50㎝以上にも育った。7月頃に白い花を咲かせ、秋には赤い実に熟す。何事もなければ花の咲く時期には、前の年に咲いた花が実になって、その両方をいっしょに見ることができる。

新芽は晩春頃から伸び始める。毎年少しずつ大きくなる筈なのだが、それを続けてどこまで伸びることが可能なのだろう? 葉の寿命はどうやら3年ぐらいと思われる。木質化した細い幹の下部から脇芽が出る気配は、全くない習性のようだ。

とすると、このマンリョウの成長の限界とか、寿命とかはどう考えたらいいのだろう。昨年の成長量は、斜めに延びるシュートが5cmほどだった。落葉樹では冬芽の部分が芽鱗痕(ガリンコン)として茎にあとが残るが、常緑樹の仲間は連続的に成長するからつなぎ目がわかりにくい。民家の垣根などで、他の木に囲まれているような条件では、身の丈ぐらいにひょろひょろ伸びているのもみかける。

アジサイなどでは、古い幹は茶色になって枯れ果てて、株もとから出る若い枝に順次交代しながら長生きしていくのが見られるのだが、その点では不器用な生き方が身についているのかなと思ったりする。幹の下部で切断した場合には、そのまま枯れこんでしまうのかどうなのだろう。

2年前の冬、その年の実と前年からの2年越しの実とがいっしょに見られる状態になった。絵を描き始めた。4Bの鉛筆でほぼスケッチし終えた早朝、何とベランダに置いたマンリョウの赤い実はすべて食べられていてショックだった! 

たぶん、ヒヨドリが見つけたのだろうが、30ぐらいあった実を1羽で全部食べたのだろうか? 夜明け前の薄暗いうちにベランダに来たのだろうか、謎は深まる。




# by midori-kai | 2019-03-09 03:37

冬枯れの雑木林で  高 野 史 郎

ウメに続いてカワヅザクラが2月から咲いている。市川大野駅に近い万葉植物園では、2月末に福寿草が咲いていた。でもまだまだ、雑木林の芽吹きには、もう少し春の日差しが必要なようだ。

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                              河津桜 (カワヅザクラ)

しばらくご無沙汰している市川各地の雑木林が気になって、大町なし街道沿いの里山や堀之内貝塚などを見て歩いた。殆どが市街地化された市川だが樹林地が残されているんだと、ちょっとだけ安心する。自然に顔がほころんでくるのを感じる。

冬の雑木林を歩いていて思い出すことがいくつかある。環境学習が小学校の課題になり始めた2000年頃のこと。環境学習担当の先生が「冬の林なんて、何にもみるものないもんね」といったのがアタマにきて、文句を言ってしまった。それ以来、その先生は口をきいてくれなくなった!

またあるとき、里山グループの長老!たちと歩いていた折「冬の雑木林っていいですねえ」とふともらした言葉に感激した。まだまだ日本も捨てたもんじゃない、という気分になった。

「韓国の林を訪ねる森林ウオッチングの旅」というツアーに参加した時にはこんなこともあった。大寒か立春の頃だったか、道端でポリタンクにつめた水を売っている。コップ1杯日本円で50円ぐらいだったか。この季節に木が吸い上げる水を飲むと、健康で長生きするというのだ。何人もの林の専門家がいたのだが、「こんなにたくさん水を吸い上げるはずない、水増ししているに違いない」などといっているのが聞こえてしまって、現地を案内するということになった。

かなり歩いて到着したのはダケカンバのような木肌が立ち並ぶ林。穴をあけてビニールパイプを差し込んである幹から、ポトリポトリと水が流れて下のタンクに落ちていくのだ。みんな唖然としてしまった! みんなは先を争うようにその水を買い求め、神妙な顔をして飲んだことはいうまでもない。

ちょっと青臭く、かすかにうす甘い感じがする水だったが、その効果のほどはよくわからない。ともあれ、春の樹木が信じられないほどの水を吸い上げるのをその場で見て、うなってしまったというわけであった。

堀之内貝塚公園も、まだ春の訪れには遠い冬木立の風景だったが、自然のままに放置されたエノキの葉、クヌギの落ち葉などを踏みしめながら歩き、時々空を見上げた。まだ枝先は膨らんでいる兆候は見られない。

カントウタンポポは今も健全だろうか、年によって移動する傾向も見られたマヤランは、今も咲いているのだろうか。林の中ほどには「ドングリの森育成中」の場所もあって、思わずにんまりとする。ニイニイゼミが大量に羽化する木もあったはず。

フクロウがいた小さな森と小さな祠は、腐りはてていたのが残念だったが。今はこの樹林地のすぐ前を外環が通っている。かつてはネギ畑があった。太いソメイヨシノの並木もあった。林の中にコブシがほんのりと咲いていたりして、のどかな田園風景が広がっていたのだった。

この地域、歴史博物館に考古博物館と見どころは多い。もっと大勢の人が、この地に足を運び向かいから今へと、地元の自然環境全体に想いを広げていって欲しい。




# by midori-kai | 2019-03-09 03:22

第99回 2月(如月)冬のハイビスカス

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ハイビスカス

5年ほど前に、市川みどり会の研修会で頂いた鉢植えのハイビスカス。10月までは次々とオレンジ色の花を咲かせてくれたが、秋の訪れとともに花が小さくなり、古い葉から落ち始めたので室内に取り入れた。ハイビスカスは、ハワイ地方の野生種などを基にして改良が進み、ハワイ州の花となっている。それをたどると中国が原産地なのかもしれないという説もあって、学名までが「ハイビスカス・ローザシネンシス」となっている。種小名は、何と「中国のバラ」なのだ。

最近は低温にも強い品種がたくさん出ているが、この花は10度ぐらいが成長の限界のようだ。30年ぐらい前は、完全な温室植物でもっと寒さに弱かった。鉢植え用にするハイビスカスは伸長抑制剤を使って、大きくなり過ぎないようにされている。頂いたこの株も4月になれば、またたくさんの花を咲かせてくれることだろう。

イラストの右側は、冬のデンドロビウム。ランの仲間は大所帯だが、その中でもセッコク属(デンドロビューム属)は1000種もの種類を持つ着生蘭の大きな属だ。この寒さの中で秋の終わりごろから花芽が膨らみ始めた。どうやら2年目になる茎が花芽をつけ、次の年には枯れてしまう。その頃になると株もとから新しい芽が伸び始める。こうした形で常に新しく、世代交代を繰り返しているらしい。



# by midori-kai | 2019-02-25 07:58

 山崎先生が自然環境グループの活動記録まとめる  高 野 史 郎

今年の1月は殆ど雨が降らないで、乾燥しきった期間が長く続いた。大地に植えられたものは根も深く延び、何とか水分を吸収する方法も取れるだろうが、プランターなどに植えられたものは、すっかり乾ききっていた。夏の季節なら葉がしおれてしまうからすぐに気がつくが、冬に水やりする人は少ないようだ。あちこちで、寒さと乾燥とで枯れかかっている植物たちを見つけた。

2月早々になって、やっと少しはまとまった雨が降る兆しが出てきた。ロウバイ、サンシュユ、ウメなどが咲き出している。

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                              (枝垂れ紅梅/市川市大町にて)

すると今年のサクラいつ咲くの?という質問がでてくる。お花見の行事に関係してくると、年度末の3月に咲くか、4月にずれ込むかが重大問題だ。

この15年ほど、市川各地のソメイヨシノの咲き始めを記録し続けているが、2013年の3月18日に咲き出したのが一番早かった。さて今年は、どうなるのだろう?

気象庁のデーターでは毎年の変動が大きいから、30年間の平均で発表されている。それによるとソメイヨシノの開花は、東京で3月26日が咲き始め、4月3日が満開となっている。さて、あなたの周りのソメイヨシノが咲き始めるのはいつなのか調べて欲しい。

ところで、市川学園で長年教鞭をとられていた山崎秀雄先生が、大変な資料をまとめられたのをご存知だろうか? 市川市には自然環境系の専門家が大勢いらっしゃる。その活動の一つが市川市自然環境研究グループで、1971年12月に立ち上げられ、代表が岩瀬徹先生、事務局には石井信義先生が担当されていた。その40年ほどの活動記録が、山崎先生の編著という形で昨年末に発行されたので、ぜひ図書館などで手にとって熟読していただきたいと思う。

1960年代から、市川南部の埋立地などでは地下水の汲み上げなどによる地盤沈下が深刻だった。高度成長期に自然破壊が進む中で、大町の長田谷津に公園を作る話が持ち上がった。谷津田は水には恵まれているものの、湧き水は水温が低く、日当たりも時間が限られるから平田よりも収穫量が落ちる。減反政策の候補になりやすい条件が揃っている。当初は、サイクリング道路の建設や自転車の乗り入れなどの計画もあったらしい。

1978(昭和53)年には、当時の髙橋国雄市長宛に市川市自然教育園(付、自然博物園)構想案を提出している。膨大な資料を整理しての200ページにも及ぶ活動記録から、ほんの一部分だけを紹介させていただこう。

◆市川市は自然と文化の香り豊かな街といわれてきた。市川市内外には自然研究者や愛好家が多数在住や勤務しており、活発な活動を続けていてその蓄積も大きい。

◆すでに歴史・考古学関係では博物館があるが、自然関係には及んでいない。博物館単独の施設ではなく、野外観察地域を含めた自然教育園的な総合施設が望ましい。

◆さらに将来、新浜の野鳥保護地域、江戸川河川敷などを含めたネットワークが出来れば、現代的命題である環境教育の場として市民の要望にこたえることできるし、新しいまちづくりの試みとして先鞭をつけることが出来よう・・・。

これらの計画書は、自然関係の各分野の専門家が長期間にわたって実態調査の報告と、建物の大きさや展示テーマの一覧表など、詳細を極めている。

本の前半は、行政などへの働きかけ、要望書などの収録、行動の記録など。市川自然展の第1回は、1979年8月に当時の市川市社会教育会館(今の市川公民館)で開催されている。

第Ⅱ部では、自然環境講座の抜粋など。この第1回は、岩瀬徹先生の「雑草の暮らしと人間」、第2回は「市川の緑地の特徴」石井信義先生、そして第6回には「市川の干潟と海の生物」風呂田利夫先生、第11回には「市川市の地形」杉原茂夫先生と続く。30回を迎えた自然講座では、沼田眞先生を迎えての記念講演も開かれた。

これらの集まりの際に配布された資料が復元されて掲載されているので、今となっては貴重なデーターとなっている。

ユニークなのは、山崎先生が「どうしても伝えたいこと:(謄写印刷・温故知新)」で当時の印刷の苦労話を紹介されていること。若い人たちには想像もつかない面倒な作業が続けられて講座資料などが作られていたのである。青焼き・鉄筆・ヤスリ板などの道具の紹介。版下つくりには鋏とのりが必要だった時代がつい最近まであったのだ。

石井先生からバトンタッチされた岡﨑清孝さんの観察会資料の紹介もある。最後には、石井信義先生夫人の節子さんから「次世代の子供たちに貴重な自然を残したい思いから」のエッセイが載せられている。今回の著書をまとめるための資料は、石井節子さんの保存にかかわるものが多かったといわれる。

記録は、誰かが大変な苦労をしてまとめないと散逸され、不確かな記憶の断片となり、やがて忘れ去られてまた同じような過ちが繰り返されないとも限らない。

「交渉ごとは根気よくすることであるが、地方自治体のような大きな組織を動かすのは大変、交渉窓口になる担当の部長課長がその気になることが大切。担当が代わった場合には、その都度提出済みの要望書などのコピーを渡し説明をする。それと同時に、協力を惜しまないことを伝え、ともに行動して信頼関係を築くことが大切である」と山崎先生は締めくくっている。




# by midori-kai | 2019-02-24 07:47

第98回 1月(睦月)タラヨウ

タラヨウ

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葉の裏側に鉛筆など尖ったもので字を書くと、やがてそこが黒くなるので葉書の木ともいわれる。東京駅北口にある中央郵便局の裏側にも植えてある。

しっかりした葉っぱは、小さいトゲが鋭いので触ってみるとすぐにわかる。高さは10mにもなるという。近畿以西の暖地の山などに自生しているのだが、縁起を担いでかお寺などにも植えられている。探してみたら、市川でも6か所で見つけた、高さは3mぐらいか。

傷つけると黒くなるのは、細胞内の酸化酵素が空気に触れたから。その昔、経文を書いたといわれるヤシ科の貝多羅樹(バイタラジュ)になぞられて多羅葉の名が付けられたといわれる。

京都では、火事の類焼を防ぐことで庭に植える習慣もあるとか。古い本には、「葉はお茶の代用になる、材はロクロ細工に利用される」と書かれているが、いつごろまでそんな利用があったのだろうか?実用化された例をご存知の方、是非お知らせいただきたい!



# by midori-kai | 2019-01-17 04:01

クリスマスから…フルーツの話! 高 野 史 郎

冬至を過ぎて、ほんの少しずつだが日差しが伸びてきた。暗く長い冬が終わったと、北欧の人たちが待ちわびた春の兆しとしてお祝いした。それがクリスマスの行事と重なったという説もあるようだ。

クリスマスの花といえば、ポインセチア。和名は何と猩猩木、ショウジョウとはオランウータンのことで、真っ赤な顔に見立てたらしい。ちょっと納得し難い面倒な話です。最近は形の変わった品種も出回っている。

クリスマスのデコレーション同様に、いつこの花が店頭から消えるのかと見守っていたら、1225日過ぎに消えて、お正月飾りの売り場に変わった。商品ロスが話題になっているが、この花もそれと同じ運命をたどって捨てられてしまうのだろうか。

17日には、七草粥の材料としてパックにつめた七草がスーパーなどで売りに出される。最近は値段にも妙に端数がつくのだけれど、赤いダイコンなどが入っている高級品は400円ぐらい、普通の品は300円台か。それも17日夜には店頭から姿を消してしまう。もったいない! パックの中で、何日も経過した葉っぱは、もう生気を失っているから返品というわけにはいかない。栽培出荷した人たちは採算が合うのだろうか。

12月に県立中央博物館での千葉シニア自然学校主催「植物たちには、話題がいっぱい!」の特別講演会に参加した。講師は楽しい授業で評判の田中修先生(甲南大学)。話題は、涙の出ないタマネギとは?

なぜ石焼イモは甘いのか、なぜソメイヨシノは葉が出る前に花を咲かせるのか?などなど。

パワーポイントで親切丁寧に解説していただき、本当に話題がいっぱいだった。びっくりしたのは、殆どの受講生たちが、静かに聞き入り、几帳面にメモをとっていたこと。これは今どき、まさに驚異的な光景だった。最近はノート代わりにスマホの活用が増えている時代だから、なおさらのこと。

「ファブリック・キノコ栽培」ってご存知だろうか? キノコの原木栽培は重くて、高齢者の作業には負担がかかりすぎる。オガクズに糠などを混ぜてビンに入れ、キノコを栽培すると大量の使用済みオガクズが出てこの処分に困る。そこでオガクズの代わりに綿100%のオシボリに、米糠の抽出液を加えて栽培する。このオシボリは洗濯して何回も再利用できるのだそうだ。もう製品化され出荷もされはじめているらしい。

こうした講座などに、もっともっと多くの参加者が集まって、思い込みが多くなりがちな高齢者の意識回復に活用してくれればいいのに!と思うことしきり。

近くの小売店が少しずつ消えていき、コンビニやスーパーが買物客で賑わう。毎日の食材探しと献立に苦労は絶えないけれど、たくさん品物が並んでいればその場でメニューを考えられるから都合がいい。そんな事情もあってか、街から八百屋さんと果物屋さんが店じまいして少なくなった。日本では果物が高い。いまだに贈答品の名残を残しているのかもしれないが。

野菜と果物とどう違う? この質問は野菜畑を案内すると必ず聞かれるパターンの一つ。ところがお役所関連の専門家の解説は、どうも一般消費者の常識と外れている感じをずっと持ち続けている。

専門家の話では、木になるのが果物で、草の仲間が野菜と区別される。でもパイナップルやバナナは木ではなく、草の仲間だ。どちらも果物で、野菜ではない。イチゴは紛れもない草の仲間。しかし世界的に見るとベリーと総称される木本性のキイチゴが、外国では古くから栽培されている。普通のイチゴはキイチゴと一緒にされて、果樹扱いされる傾向が強い。

農学部系の学校では、温室は花卉研究室の縄張りだから、高湿度に弱いヨーロッパ系のブドウ栽培は、雨よけのためにガラス室で作られたりする。果樹研究室ではなく、花の担当者で管理を担当する。

そんなわけで、毎日の暮らしのセンスで区別してみましょうよと、環境学習の話題にしたりしているのですが・・・。生で食べる:加工して食べる。おかずにする:食後に食べる。甘い:甘くない。などなど。これはどっち? 君の家ではどうやって食べる? などと生活習慣から区別してみる。

メロン、ナス、バナナ、トマト、キュウリ、トウモロコシ、スイカなどで考えて表にまとめたりすると、ユニークな結論が出てくると思うんだけどいかが?

ここにも民族の習慣などが関係してくる。トマトは、外国では生で食べるよりも、煮込むなどしてから食べる分量のほうが多いらしい。すると、サラダではなく、おかずのうちか。

年末に海外旅行して果物の本を持ち帰った友人がいた。「おいしい熱帯フルーツの本」と思い込んで買ってきたのに、帰宅して開いてみたら植物分類別の木の実の解説でウンザリしたと。

植物の花が咲いたあとの結果が、みんなフルーツなんです。あ、この「結果」という言葉も、果樹栽培では実のなること。実を成らせる枝を、結果枝・結果母枝などと呼んでいるようですよ。

メシベの子房が受精後に肥大したものが真果(シンカ・true fruit)で、その外側といっしょに肥大成長したのが偽果(ギカ・false fruit)と果実の分類では表現している。ナシもリンゴも偽果という扱いです。キュウリもトマトも、タネを食べるのではなくその外側全体を食べる! 外国旅行で持ち帰った英語の本は、こうした理由のずれから起こったものなんですね。「つまらない本を買っちゃった、あげるよ」というのがこの話の結末でした。

いま、国際問題になっているクジラも、漢字では魚ヘンで鯨。広辞苑では「魚のような形をした大型哺乳類の総称、油や肉は食用に、骨は細工物に使われる」となっています。クジラを食べる習慣がなかった国の辞書では「海で暮らす愛すべき貴重な大型動物」と記載されているのかも知れない。食文化はそれぞれの国の長い習慣と結びついている。合意形成が難しい領域のようです。




# by midori-kai | 2019-01-17 03:53

第97回 12月(師走)ツワブキ


ツワブキ 語源は「ツヤのある蕗」という意味らしい。

ヒマワリが真夏の暑い日差しの下で景気よく黄色の大輪の花を咲かせるのとは対照的に、ツワブキは冬に向かって咲く。福島以西の本州から台湾などの海岸近くに分布しているという。分厚い葉っぱだから、これならば潮風にも耐えられるだろう。

葉裏は少し薄い緑で、産毛のような茶色の毛を密生させている。舌状花は10枚前後か、地域によって花の大きさにも違いがあるようで、あちこちを比べながら調べてまわった。花数や大きさは、たぶん栄養状態によるもので、葉の数と正比例する傾向が見られるのか?

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花全体の大きさは5㎝から7cmぐらい。中心部の筒状花をルーペで見ると、メシベ・オシベの多様な状態を見ることができて結構楽しめる。アブラムシがついているけれど、この花に寄ってくる昆虫はどんな種類? イラストの右上には、雌花と両性花を並べて描いた。常緑の宿根草だが、タネからの発芽を確認したことはなかった。身近な植物も、見過ごしてしまわないでしゃがんで、じっくり会話してみることをお勧め!



# by midori-kai | 2018-12-13 20:14

年の瀬、各地の行事に参加しての締めくくり  高 野 史 郎

早いもので、もう12月になってしまった。月日のたつのは早いものなどとみんながいう。今年の市川の紅葉はどうなのだろう。葉先がちょっと枯れて、モミジの赤の発色も冴えないかもしれないな。

塩害で茶色に枯れた葉っぱのその後の状況を、先月からずっと追いかけている。東浜先の三番瀬へも行ってみた。海を望む護岸下の砂浜に茂る防風林のクロマツがない所では、内側のカイズカイブキがやはり南側が目立って枯れこんでいた。

「茶色の葉がちゃんと落ちないで、枝についたままなのどうして?」と何人にも聞かれた。いつものように秋が少しずつ近づいてきたのならば、葉の栄養分をなるべく体内に戻して葉柄に離層を作り、ヌケガラに近い状態にしてから葉を落としたのだろうが、今年は想定外か、その時間的余裕がなかった。落葉樹たちは、かなりつらい状態でこの冬を越すことになるのだろう。

●宇宙船の食べ物事情

現代産業科学館で10月から開催している「宇宙(そら)の味~宇宙日本食と食品保存技術」を見に行った。JAXAで認証されている宇宙日本食ってどんなもの? 災害時の備蓄食品のことやら、宇宙船での資源循環・リサイクルはどうなっているのだろうと気がかりだったから。

宇宙船のような閉鎖空間で、生命維持の方法はどうなる? これを考えると何とも殺伐とした心境になってしまうのだが、人体をめぐるエネルギーの入力と出力などを調べることになる。1日分の酸素がおよそ800g必要で、二酸化炭素を1000g出す。体内の水収支は・・・?というように。

水も再生利用しなければならない! 液体の排泄物を飲料水に変えるのだ! 半世紀ぐらい前に、こうした基礎研究が進められ開発されていった長い歴史の積み重ね。排泄物からクロレラを培養したらどうなる?でもそのまま食べるのは消化も悪いし気持ちが悪い。クロレラをミジンコに食べさせ、それを魚に・・・というようにぐるぐる回していくと、生態系は止めどなく複雑な回路になってしまう。

宇宙船状態の環境でどんな動物が飼える? 闘争的にならず、雑食性で粗食に耐え、宇宙船酔いしないもの。食用としておいしく良質の蛋白質のもの。ブタよりもウサギのほうが船酔いしない傾向が見られるらしい、などなどの研究もあったようだ。いまこの地球では、食品ロスが問題になっている。災難時の対応などと結び付けて考えると他人事ではない!

ところで、いままで宇宙は無重力と単純に思い込んでいたのだが、飛行する400㎞の高さでは地上の重力の9割程度となるという。つまり無重力なのではなく回転する遠心力とのバランスの結果で、微小重力環境というのだそうだ。宇宙船の中で缶詰を開けても、それが目の前に浮いているのが不思議。こうした環境で、ブタやウサギだったらどんな心境になるのだろう。シダレザクラを持ち込んだら、枝先はどっちに向かう? 

ともあれ、あの狭い宇宙空間の中で、この活動を支える大勢のスタッフを信頼しきっていての乗船となるのだ。宇宙飛行士の金井さんは、稲荷木小学校の卒業生なのだそうだ。

千葉市での植樹に参加

1124日には、イオン環境財団が主催する800名大募集の「千葉市植樹」に参加した。海浜幕張や鎌取駅がバスで参加する人の集合場所で、そこから会場までバスで連れて行ってくれるというからありがたいこと。植える場所は千葉市若葉区の泉自然公園。あそこに植樹する場所なんて残っていた? 

溝腐れで幹が変形したスギを伐採した場所を、野鳥の楽園に再生しようという説明で納得した。千葉市長なども来られて開会の挨拶。イオンのこどもエコクラブ関係者など大勢で賑やかな集まりとなった。植える樹木の種類は、コナラ、イロハカエデ、マユミ、ガマズミ、ウメなどの8種類。ポットで育て40㎝ぐらいに育てたものが用意されていた。

どんな年齢の人が、どこから集まってくるの? 苗の植え付けについて、リーダーはどんな説明をするのだろうと興味しんしん。植える場所には1m間隔ぐらいに石灰で印がつけられ、そこに8種類の苗をランダムに植えていく作業だったのだが、あっという間に終わってしまってかなり欲求不満状態に。

何回も参加したというイオンの人の話では、前回は荒地を耕すことから作業を始めたので大変な苦労をしたのだと。かなりの密植なので、数年後にどうなるのか確かめに行かなければ。

市街化が進む市川では、そんな場所はどこにも残されていないけれど、最近は古木・巨樹が暮しづらい環境になって個体数の減少が続いているのを気にしている。緑のゾーン計画を、次世代の緑をどう育てていくかの視点が必要だろう。

中央博物館で「こども環境会議ちば」

122日には、県立中央博物館などを会場に「こども環境会議ちば」が開催されたので応援に出かける。集まったのは、千葉県のこどもエコクラブで活動するグループの子供たちとサポーターなど60名あまり。各グループの紹介やらこの1年間の活動報告とそれをまとめた壁新聞の展示など。今回の講師は、中央博物館の林浩二先生。

参加した小学生たち、殆どの子が下を向いてメモを見ながら小さな声での発表となってしまうのがいつもながら残念! 大人が忘れてしまっている若々しいセンスでの、明るい発言が期待されるのに。

林先生の講評では、三段跳びを例に挙げて、ホップ:何をしましたか? ステップ:こんなことを感じました! ジャンプ:もっと知りたい、次にはこんなことを調べたい。自分には何ができる? みんなに呼びかけるためにはどんなふうにしたらいい、などとつなげていって欲しいとのお話で、三段跳びの実演までしてくれた。

市川からは、家族ぐるみで活動している「ななちゃんず」が、環境活動をカルタにまとめて発表してくれた(石川菜奈ちゃん一家の温暖化対策取組みが、121日号の広報いちかわに掲載されているので是非見て欲しい!黄色の表紙の広報№1605)。

いま中央博物館では「房総丘陵はすごい」の企画展をやっている。世界最大のトドの顎の骨の化石などが展示されている。1224日まで。

帰り道、青葉の森の紅葉の進み具合を眺め歩いた。青い空をバックに赤や黄色、茶色と多彩なグラデーションが素晴らしい。何人もの日曜散歩の人たちが通り過ぎていく。驚いたのは、その殆ど全部の人が歩きスマホに夢中なのだ! カップルまでが、それぞれ下を向いて歩いていく。どうも、かなりおかしな状況になっているようだ!




# by midori-kai | 2018-12-13 20:02

第96回 11月(霜月)イヌサフランの花


イヌサフランの花

ナシ畑や霊園もある市川大野駅に近い道端の草むらで、イヌサフランのピンクの花を10月に今年も見つけた。

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毎年何回かは歩いている場所で、ナシの新高が収穫期を迎える晩秋に、突然のように咲き出している。花の時期にはヒガンバナと同じように葉がない。誰かが畑の縁に球根を植え付けたものらしい。野草の茂みの中なので、すごく目立つ。

イヌサフランは、属名がコルチカム。半世紀以上も前、種無しスイカを作るのには、この植物から取り出されるコルヒチンによって作り出された。通常の細胞分裂を阻害して倍数体を作り出す働きがある。作られた4倍体の花に、普通の2倍体のスイカの花粉を付けると3倍体スイカができる。これが種無しの秘密の仕掛け。

4倍体にすると大きくなるものが出てくる。カーネーションなども大型の花になる! 大きいことはいいことだ!と、倍数体を作れば立派になっていいことづくめ、と思われたのだが、自然界はそんなに簡単なことではないとわかって、いつの間にかブームは消えてしまった。

このコルチカムは、花の咲く時と葉が出る季節とが半年ずれる。机の上に球根をころがして置いといても花が咲くという不思議な植物である。

そんな習性を持つのだが、古くは通風の薬などとしても利用されていた。しかし、毒と薬は紙一重、多量に服用すれば免疫機能が低下し腎臓障害やひどい下痢など、かなり危険を伴う薬であるらしい。

長いメシベは濃い赤紫でオシベの葯は黄色、オシベが3本ということはアヤメ科の証拠で、花壇の春を飾るクロッカスや、薬用にするサフランとは花の形はそっくりだけれど、6本のオシベを持っているからユリ科というわけで、他人のそら似。分類は紛らわしいことになってしまう。

まだ枯れた球根(正しくは鱗茎)から、葉は出てこないので、参考のためにイラストには薬用植物で無毒のサフランを描き添えることにした。右下の写真は、昨年のイヌサフランの花の終わり頃のもの。



# by midori-kai | 2018-11-14 20:28

北西部の天然記念物をめぐる、そして大洲の市民まつり   高 野 史 郎

昔は二百十日などという台風を呼ぶ言葉があった。立春から数えて210日目で、いまの91日にあたる。この頃が台風来襲の時期だったそうだが、今は何回も超大型がやってくる。10月の24号・25号では各地にひどい被害をもたらした。雨が少ない風台風だったので、塩分多量の風が、葉っぱにべったり、茶色になって葉が枯れた木々も多かった。大町のナシ農家もこの被害にあって、ナシの花の狂い咲きも見られたという。

どんな場所の、何の木の葉が茶色になったか? 市川各地から浦安の海岸の方まで見て回った。やはり、落葉樹のケヤキ、サクラ、プラタナスなどの被害が大きかったようだ。35年ぐらい前だったか、降水量が少ない風台風で、潮風に強いタブノキの葉までが茶色になっているのに驚いた記憶がある。それにしても、砂浜に咲くハマヒルガオなどの海浜植物が、吹きさらしの場所で育っているのだから逞しい。

狂い咲きのメカニズムはざっと次の通り。多くの落葉樹などでは、来年の花芽や葉芽は7月頃から準備に入る。早とちりしないように、葉では抑制作用があるアブシシン酸と呼ばれる植物ホルモンを分泌して、冬芽が完成され越冬準備になるまで待ったをかけている。ところが、ブレーキ役の葉っぱが落ちて、タガが外れてしまった!というわけ。

しばらく市川の北西部に出かけていないので、北総線の北国分駅から歩き始めることにした。まずは市川市の天然記念物のハリギリがある伊弉諾(イザナギ)神社。駅からもかすかに見える枝先が元気なさそうな気配。近づいて見上げてビックリした。かなり枯れこんでいるのだ。1979(昭和54)年の指定当時は、胸高幹周が2.62mだったが、もう3mを超している。幹が太くはなったが、枝先は少なく衰退が目立つ。根元の周囲は針金で囲ってあるのだが、ここが落ち葉の捨て場になって30cmにもなっているのがやはり気になる。根が呼吸困難になっていなければいいのだが。

西側の通りに戻って、歴史博物館や堀之内貝塚に向かう道路にはポプラみたいな樹形のムサシノケヤキが南に向かって並木になっている。木の葉もかなり痛んでいる。

この地域には天然記念物が集まっているのだから、そこをつなげて歩く気になって、細い道を何回も曲がって禅照庵へ。ここには、県内最大級といわれるラカンマキが元気に葉を茂らせていた。ここから裏山にかけては、自然状態に近い感じで茂っている樹林地が残されている。シロダモ、ヤブツバキ、ケヤキなど。このラカンマキは小型ながら300年を超すのではないかと、いまは亡き岡﨑清孝さんと話し合った記憶がある。

ここから西南に向かって、外環を通り越した通路沿いにある愛宕神社は、二本並んだイチョウがやはり市の天然記念物で、1983(昭和58)年の指定。二株の間が2m弱で、この根元の間を踏みつけるように歩いて奥の愛宕神社に向かうことになるのがちょっと痛ましい。奥までは細い参道が続きクヌギの並木があるのだが、民家に日陰を作るのでぶっつりと胴切りされている。今は住宅地が込み合うせまい敷地で、緑をどう残したらいいのか、つらい選択を迫られる課題となっているのも実感しよう!

ところで、市川市民のどのくらいの人がこれらの天然記念物のこと、気づいているのかなと気になってきた。葛飾八幡宮の千本公孫樹はよく知られている。が、その他は殆ど知られていないのでは? 役所のどこが管轄しているのだろう。簡潔な解説が欲しいとずっと思い続けているのだが。

113日には、大洲防災公園で恒例の市民まつり。大変な賑わい。市川みどり会では「この葉っぱは何の木?」のクイズ。テントの天井に風船がたくさん!つっかえた状態で並んでいる。この風船欲しさに家族連れの行列ができていた。

箱の中にパウチされた葉が詰まっていて、10種類ぐらいの一覧表から何の木だか当てるもの。これを機会に近くの林へ出かけて、実物を確かめに林へ出かける人が大勢現れてくれるとうれしいのだが、残念ながら風船を貰って終わりの人が殆どなのだろうな!

ともかくこれだけ大勢の人で賑わっては、防災公園の樹木にとっては根元を踏み固められて災難なことだ。ここの樹木の塩害はどうなのだろうと気になって、隅々まで調べまわった。

ケヤキはやっぱり全体の葉が茶色になっていた。10mぐらいありそうな背が高いポプラは、風当たりが強い南側がやはり茶色になっていた。左奥にはバラ園があって、ここには市川駅南口のロータリーと同じくマメナシが植えてあるのに気がついている人、殆どいないのでは。

何とこのマメナシ丸い葉もかなり痛んでいて、先端が特にひどい。ここでもナシの花の狂い咲きが10輪ほど見られた!




# by midori-kai | 2018-11-14 20:20

第95回 10月(神無月)フジバカマとヨウシュヤマゴボウ

フジバカマとヨウシュヤマゴボウ

秋も深まるにつれて、きれいな色の実をつけた野草も多くなる。甘い匂いがしたクズの花も終わりに近づき、エダマメみたいな莢に変わる。里見公園西側の旧坂川の流れ沿いのフジバカマの里には、9月頃からフジバカマの淡い赤紫のツボミが花を開き、キンミズヒキやヤブマメなどといっしょに小さな花園をあちこちに作っていた。センニンソウの白い十字型の花は、実は花びらではなく萼で、分類的にはクレマチスの仲間。風に乗ってタネが飛ばされる仕組みも、眺めていると楽しい。

もう、かつての坂川に江戸川からの水が流れ込み、小さな入り江が貴重な植物の生育や魚たちの産卵場所にもなっていたことを知る人も少なくなってしまった。フジバカマは地下茎を伸ばして結構丈夫な草なのだが、この花が好む川辺の湿地がコンクリートで固められるとともに、各地で絶滅状態になってしまった。今年の夏は酷暑続きで、真夏の間は土手の土も乾燥しきって元気がなかった。

ところで、フジバカマの花をルーペで覗いた方はいらっしゃるだろうか? キク科の植物だから、タンポポと同じように頭状花序で、小さな筒状の苞の中を覗くと、5つほどの花が順に咲き出していくのが見られる。開花が進むにつれて、白っぽくなり、やがて薄茶色になって風に揺れる。

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古い時代の中国では、それを頭に飾ったり、お風呂に入れたりして、クマリンの香りを楽しんだという。桜餅と同じ匂い。日本書紀に登場するアララギは、このフジバカマのことだろうといわれる。「本草和名」には「布知波加末」の漢字を当てている。フジバカマは、古い時代に薬用として日本に伝わったのだろうとされている。

もう一つは、ヨウシュヤマゴボウ。北アメリカ原産の大型の多年草で、花が終わると濃い赤紫の実が垂れ下がっているのが目立つから誰でも知っている。

茎も赤く、実をつぶすとワインカラーの色水ができる。アメリカではインクベリーの名前もある。実際にワインの着色に使われたこともあったらしいが、有毒なので注意したい。しかし、若葉をよく茹でて何回もゆで流してから、食用にしている国もあるというから世界は広い。

イラストの右上の赤紫は、この実をつぶした状態。空気にさらして、これから先、どう変色するのか観察することにした。



# by midori-kai | 2018-11-01 15:48

大町梨街道を歩く, メガソーラーシェアリングの見学  高 野 史 郎

40度も超えることもあった今年の猛暑も、やっと終わりを告げて、日本列島にもようやく涼しい秋がやってきた。

 台風24号が房総半島にも猛威をふるって、真夜中に強風が吹き荒れた翌日は青い空が広がった。なし街道の大町から自然観察園を歩いて、台風後の草木の痛み具合と、秋の気配を感じに歩きまわった。

ナシの販売所には、新高に並んで、「陽水」「王秋」の名前が目についた。あれ、初めてだ。食べたことない! 晩生の新高は猛暑に弱く、ヤケドしたように茶色になって落下することもあるとか。新しい品種は、どんな特徴を持っているのだろう。生産者にとって、消費者にとってのメリットは? 大きなナシ屋さんの店内に、品種の交配親・家系図みたいのが壁に貼ってあったのでお話を聞く。

「私がここに嫁いで来た頃は・・・」、さすがに詳しく、石井早生のこと、長年の品種の移り変りなどのお話を聞くことができた。それは何年前のこと? 一見若い奥さんだが、やはり気がひけて年齢を聞くのがはばかられた。

 昔の果物には、独特の香りがあったのに、最近は野菜も果物も、柔らかくて甘いばかりで・・・などとも。もう半世紀も前のことだが、「近頃は大きくて甘いリンゴばかりが増えて、ウチは小人数だし、アップルパイが作れないリンゴばかり」という苦情が消費者から出た。それをまに受けて、青森県で紅玉をたくさん作ったのだが、殆ど売れずに大量の紅玉を捨てることになった、という話を聞いたことがある。

気軽に、思いつきで意見を言ってしまうのだけれど、どこの家庭でも、そんな頻繁にアップルパイを作って食べるわけではないのだから。

 926日、県の環境講座で「風力発電とソーラーシェアリング」の施設見学に参加した。行事を主催したのは、環境パートナーシップちば。噂程度には自然エネルギーの話題を聞いているのだけれど、この領域、そんなに詳しいわけではない。でも、農業とエネルギーの未来を考えようというキャッチフレーズは、すごく魅力的だ。

 幕張で毎年10月に開催されるエコメッセで、このシステムの話をちょっとだけお聞きしたことがあった。風力発電については、20117月に環境教育学会の大会が青森大学を会場に開催された時に、まじかで見学したことがあった。近くで見上げる風車は、恐ろしくデカイ。風の音が不気味なほど。

今回はそうした施設を、バスで現地を案内してくれ、このプロジェクトの実施にかかわった大勢の人たちから直接お話しを聞けるなど、絶好の勉強チャンスというわけである。

まずは、銚子沖の着床式洋上風力発電の実証実験を遠くから眺めることから始まった。ヨーロッパでは1990年代から導入が始められたが、日本では台風による暴風や地震・津波など厳しい自然環境が続発するため、苦労が絶えなかったらしい。洋上に建つタワーの高さは126m、風車の直径は92mもあるという。

匝瑳市のメガソーラーシェアリングは、2017年に第一発電所が完成した。落成式には、小泉純一郎・細川・菅直人の歴代3首相が派閥の垣根を超えて列席したことでも知られる。

ここは、ソーラーシェアリングとしては日本最大規模となる1メガワットの太陽発電所で、ざっと一般家庭300所帯の年間電力消費量をまかなうことができるのだそうだ。

ここのソーラーのユニークさは、幅が30cmほどの細いパネルを並べてあること。つまり、太陽光の3分の2はパネル下3mの農作物に光が当たるように作られている。日陰ができても作物は育つ? 光合成の光飽和点についても多種類の作物について調査を重ね、遮光率35%ならば殆どの作物は問題なく元気に成長するとのことだ。

隙間をあけたソーラーが高い位置にあるため、その下にトラクターを入れることもできる。夏場の農作業がとても楽、真夏でも涼しい風が吹く。放射冷却が減少し、雪解けが早く、霜もおりにくいというプラス面もあるらしい。

この場所は、耕作放棄で農業が続けられず荒地になってしまった場所の活用を、ソーラーと組み合わせることで豊かな農地をよみがえらせようという試みで始められた。何人もの専門技術を持つスタッフが力を合わせて地元とつなげ、情報面での協力や資金調達など苦労を積み重ねていることを、現場を歩きお話を聞いて実感することができた。

いま、ソーラーパネルの下にはダイズが育っている。農業法人は2016年に設立され、直接農作業にかかわるメンバーは、32歳から67歳までの6人ぐらいか。長年にわたり有機農業を続けてきたベテランや、新規就農者などと多彩。収穫したダイズからの味噌作り・醤油つくりなども含め、今年は1118日に都市と農村の交流をテーマに収穫祭の開催が予定されているという。





# by midori-kai | 2018-11-01 15:43

第94回 9月(夜長月)スズランの実とカラスウリの茎


8月末に、北総線大町駅から自然観察園北側入り口あたりをのんびりと散策しました。ナシ農家の店先は、お客さんとの対応や発送で忙しそうです。今年の異常気象が、ナシの生育にどんな影響を与えたのだろうかと気がかりです。

農家の生垣の植え込みの下に、オレンジ色の実をつけたスズランを見つけた! 根っこはどうなっている? 

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                 スズランの実とカラスウリの茎

ソーッと引っ張ったら、根が抜けてしまって驚いた。土寄せか何かの作業で、柔らかい土の部分だったのだろうか? スズランの地下茎は横に伸びると思っていたのに、ここでは真下に伸びていた。そこに横筋の多い部分があるのに気づく。地際スレスレには今年の新しそうな白い根が生えていて、そのすぐ下には1年前かもしれない黒い根が何本も見える。

冬でも葉っぱは枯れずに残っているが、古くなった部分は順次枯れこんで、おそらくは次々と新しい組織に切り替えて生き続けるのだろう。横に伸びた地下茎の先端に、来春の花を咲かせる芽が伸びるのだろうけれど、ここでは千切れてしまった。

自然観察園を真下に見る境界のフェンスには、カラスウリの茎が伸びていた。何とヘビみたいに長い虫コブの茎だった。長さが30㎝もあるインゲンみたい。葉の一部が膨れているものもある。

薄葉先生から、ウリウロコタマバエによる奇形で「カラスウリクキフクレフシ」と教えていただいた記憶がある。この中でタマバエの幼虫は、茎の中身を食べながら育つらしい。このタマバエの成虫の姿も産卵のタイミングも、育つまでの経過も全然知らないのが残念無念。

たぶん、若い新芽の近くに産卵する。すると対抗手段でカラスウリは成長ホルモンを過剰に分泌する。そしてこの異常に長い茎が出来上がってしまったということなのだろう。

接触抑止という言葉もあるらしいのです。つまり切り傷などで皮膚が損傷されると、傷口を治すために周辺から新しい細胞が増えてきて、傷口をふさぐ。でも、周辺の細胞はもとの状態を記憶していて、それ以上に膨らみ続けてまで細胞分裂を続けることはしない。でも、この茎は途方もなく長くなって、収拾がつかなくなってしまったみたい。数か所に枯れこんだツルの痕跡が見られました。絵を描きながら、そんなことを考えたのでした。 



# by midori-kai | 2018-11-01 15:21

ようやく秋がやってくる? 高 野 史 郎

観測史上初めてという、新記録ずくめの気象災害が続いている今年です。例年はどのくらいの数字だったとのだろうと、理科年表を開いてみました。

国立天文台編によるこのデーターは、西暦年の1の年から始まる30年間の平均で表示されているので、今並んでいる数字は、1981年から2010年までの30年間のものです。

降水量は、東京が年間で1528ミリ、銚子が1660ミリ。大ざっぱにいって、人の身長ぐらいの雨が1年間に降るというのが今までの常識だったのです。今は1日に1000ミリも降ってしまうことが台風の度に起こるのだから恐ろしい!

月別に見ると今までは910月の降水量が多くて、この2か月だけが月間に200ミリ以上となっていた。最近は、この数字をはるかに超える雨が1回で降ってしまう。ひょっとすると、これから先は毎年この数字が並ぶことになるのかも知れないようなのです。

生物季節の調査も、方法は少し変わってきているものの、ずっと続けられてきています。ススキの穂の開花は東京で99日、イチョウの葉の緑が消えて黄色くなるのが1120日、イロハカエデの紅葉が1127日となっています。銚子では海風の影響で、これよりも半月ぐらい遅くなるのがいつものこと。さて今年の大町・自然観察園のモミジの見どころは、いつ頃になるのでしょうか? そして、市川で野生状態のススキが見られる場所も少なくなっている感じです。我が家の周辺は、外来種のセイバンモロコシの大群落ができています。

近頃は秋になっても、夕方以降の気温が下がりにくくなっている。急な霜で色づき始めた紅葉が枯れこむことはなさそうな昨今だけれど、きれいに色づく今年の秋であって欲しい。

ところで、7月に行徳の歴史と文化を伝えるふれあい伝承館がオープンされたのは、ご存知でしたでしょうか? 国の有形文化財に登録されている旧浅子神輿店の主屋などが整備され、きれいな休憩場所もできました。これを機会に、しばらくご無沙汰していた行徳地区を何回か歩き回ったのですが、恐ろしく暑かった! 行徳の大通りには街路樹が殆どない。日当たりがよすぎるんです。

昼間は南側からの強い日差しをまともに受けてしまう。江戸川沿いを歩く午後から夕方は、背中に西日が当たり続ける。脱水症というのはこういう場合で起こるのだろうな、それを身をもって実感したのでした。ここ何十年か、行徳地区の巨樹やサクラ調査で走り回っていたけれど、まちかど回遊レンタサイクルが廃止されて、ひたすら歩き回ることになってしまったというわけです。

伝承館オープンの日に、お神輿を担ぐ人たちの元気なのもビックリしたことの一つでした。昔住んでいた大野地区でお神輿を担ぐ人たちは、ナシ農家の大旦那さんとおぼしきかなり高齢の方が多かった。それが行徳では大違い。どこから集まって来られたのか、かなり若い人が多かったんです。地域別の年齢構成比みたいの、いつか調べてみなくっちゃ!

寺町の社寺の巨樹をめぐる風景の移り変りも、ずっと見てきました。民家や駐車場にせばめられて、地域の守り神とか、鎮守の森という感じではなくなって来ているのが残念です。権現道も、歩くだけで楽しい・懐かしい雰囲気に浸れるようなムードがあるといいのに。

今年も何回か関東の水がめといわれる、群馬県のみなかみ町へでかけました。あれ、ダムの水が少ない! 聞けば上流に集中豪雨が降り、満タン状態になって緊急放流する危険を未然に防ぐため、6割ほどの貯水量に制限しているのだとか。この地方では、6月ごろが山の雪解けとなりダムに水が集まる。その頃がちょうど下流の田植え時期になる。毎年同じ時期に何回かずつダムを眺めるようになって20年以上が経っているのだけれど、水をめぐる自然環境と人の暮らし方にも大きな変化が現れつつあるようです。

森林作業体験のこの夏の事件は、2か月ぶりに戸をあけた山の道具置き場に何とキイロスズメバチが巣を作っていたこと。作業道具を取り出せないで大騒ぎとなりました。

いろいろありまして、そこから取り出した蜂の子、さて誰がどうやって食べる? 講師役の営林署のベテランOBが鉄板を取り出して、食べる準備を。2センチほどの大きさのものが数百匹。足の形が僅かに見えるものもあって、ちょっと勇気が必要です。平気で何匹も食べた若い女性に感想を聞きました。「レアなのは、濃厚な蛋白質のかたまりという感じ、よく焼いたものの味は白子みたい」とのことでした。

サル、クマ、シカと野生動物の被害の話もたくさん伺うことができました。山の遭難救助についての貴重な体験話も。今年の秋のブナの実やドングリは、豊作なのでしょうか?





# by midori-kai | 2018-11-01 15:16

第93回 8月(葉月)柱サボテンの花

柱サボテンの花

 サボテンの花で一番知られているのは、たぶん「月下美人」だろう。暗くなる頃に咲き始め、夜明け

にはしぼんでしまう数時間の花の命。これを普通の図鑑で調べようとしても、まずサボテン科の項目が

ない。理由は、日本の野生種ではないから! 半世紀前の古い牧野図鑑で確かめてみたら、ウチワサボ

テンとシヤコバサボテンの2種類だけが記載されていた。

 サボテン科の植物だけで、世界には1200種ほどが南北アメリカに分布しているらしい。このほかに、

ベンケイソウ科やザクロソウ科の仲間などの多肉植物が世界各地に、おそらく何千という単位の種類が

あって、このグループだけの愛好家が大勢いらっしやる。

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 要するに葉っぱが退化して、緑色の茎が柱やウチワ型や丸型などの固まりになっているグループ。ト

ゲトゲになっているものも多く、その中には、花を観賞するグループもある。

 近くの民家の庭先に植えてあるトゲトゲ8角形の、3mほどに株立ちで育っているサボテンが7月末

から咲き始めているので、絵を描くことにした。花の直径は12cmほど。オシベの数がものすごく多い。

 今年のように、真夏日が続いて雨が降らない年には、普通の植物ならば葉っぱがしなびて枯れ果てて

しまう。でもサボテンは平気!

 植物は緑色の部分で光合成する。その原料は、空気中の二酸化炭素と根から吸い上げる水分。光合成

と同時に植物は絶えず葉の裏から水分を蒸散させている。乾燥している時にはどうなる? これに対応

してサボテン類は、昼間は気孔を閉じて水分を節約し、蓄えた二酸化炭素で光合成をする。 CAM植物

とか、ベンケイソウ型有機酸代謝植物などといわれる。

 トゲトゲなのはどうして? 動物などに誓られないため! でも動物の中にはトゲトゲを平気で誓

って食料にしてしまうツワモノもある。サボテンのすぐ下に生えていれば、多少は暑さをしのげるし、

誓られる被害をまぬかれるものかもしれない。「寄らば大樹の影」と、思う植物もある。

 真夜中に咲くサボテンの花を眺めながら、そんな原産地の風景を、生きもの世界のつながりを想像し

ましょうよ。

 大町の自然観察園には観賞植物園もあって、入りロ付近にはサボテン類もたくさん植えてある。食虫

植物も並んでいる。温室の中で、餌にする昆虫はやってくるのだろうか? 夜に咲くサボテンの花に、

蛾が来てくれるのだろうか、などと考えると楽しくなりますね!



# by midori-kai | 2018-11-01 15:13

夏休みの自由研究で何をする?   高野史郎

ものすごい暑さが続く。例年ならば、エアコンの設定は28度にして電気節約といっていたのに、今

年は「命にかかわる状態です。適度にエアコンを使って、無理しないように」と毎日のように情報が流

れる。その昔、ガマン比べの「かち歩き」、水も食べ物も持たないで歩くという野外活動のプログラム

もあった。水を飲むと汗をかいて疲れるから、水を飲んではいけないと教育していた時代だった。

 河川の流れは、時間雨量を30・で治水対策がとられていたはず。もうそんな数字では収まらなくな

った。急に全国の土手をかさ上げするわけにはいかない。森林は緑のダムと説明してきたのに、そうし

た想定をはるかに上回る状態が続くのか? これって、今年だけが異常なのか、この暑さと集中豪雨が

これから先、ずっと続くのだろうか、何がこんなにひどくさせているのか? 恐ろしい状態になってき

ました。

 畜産農家の乳牛が、1昼夜も水浸し状態だったとか。田畑に土砂が流れ込んだ所では、復旧に何年か

かるのだろう。恐ろしい時代になった。もう今までの常識は通用しなくなったのか?

 エアコンの室外機のすぐ前に温度計を置いたら、すぐに45度を突破してしまった。我が家にある3

種類の温度計は、どれもが50℃までしか計れないのに気がついた。それ以上になることは、かつてなか

ったし想像もしていなかったのだろう。夏の砂浜は、50度を超していることだって多かったのに。

                       *

 夏休みが始まって、久しぶりに上野の科学博物館へ出かけた。木が茂っていない所は、灼熱地獄のよ

うな暑さである。目的は二つ。博物館は新しい情勢にどの程度すばやく対応できるのだろうか? そし

て、夏休みの時期に、子どもたちがどんな目的で博物館に来るのだろう? 親子でどんな会話がされて

いる? ボランティアガイドがどんな言葉で子どもたちに解説している?(自分だったらどう説明でき

るのだろう?)、聞く子どもたちの反応・表情は?

 スマホで説明画面を写真とっている子どもが多い。家に帰ってから、画面を確かめるのか、何枚かを

プリントしてレポートに貼ると、かっこよく収まるのかな。見渡す限りでは、ノートを持って実物を眺

めながらメモをとり、考え込んでいるような子どもはゼロだった。みんな、わいわいと足早に走り回る。

細胞分裂とDNAの展示の所で、小学生にわかりやすく、楽しそうに説明しているお母さんがいた。

 地球館の1階には、展示が新しくなったところもあって、生物多様性が夢多く展開されているのをゆ

っくりと眺め歩いた。テントウムシのいろんなタイプと地域集団のこと、サクラの木をめぐる昆虫たち

のいろいろとか。市役所の関係するスタッフの方たち、勉強に来たりすればいいのに。

 中年のガイドさんに話を聞く。今はまだ、来場が少ないほうなんだけれど、8月の終わりになると大

変な混みようなんです。何をやったらいいのかわからないから、なんか教えてくださいよと頼まれるよ

うなこともあるらしい。

 イネの展示の所も、改めて覗いてみた。イネは、もともとは亜熱帯性の植物だったから、東北地方が

寒いときには冷害に見舞われ、収穫ゼロ状態になることさえしばしばだった。北海道で稲作できるよう

にするためには、品種改良の長い歴史があった。

 生物の地理分布では、津軽海峡と北海道との境をブラキストン線と呼び、鳥類や哺乳動物の分布境界

線としている。稲の品種も、生育期間を短くして秋が来る前に実って収穫できる早生品種の育成が重要

だった。生物分布の例に倣って、明治初年に赤毛線、27年に坊主線、大正12年に走坊主線、昭和12

年に農林1号線、など耐冷性の強い稲の品種を登場させ、少しずつ北海道全域を北上させていった歴史

がある。

 それがいま、全く反対に、突然のように耐暑性の強い品種、暑くてもばてない品種の登場が急がれる

一一

状態に急変したようなのである。温度が高いと光合成の効率は高まる。でもそれも、せいぜい30度ぐ

らいまでのこと。夕方以降は気温が下がることが望ましい。生育のある時期には、寒さが必要な植物も

多い。

 だいぶ前から、ナシ農家では晩生の新高などに高温障害が出ているといわれる。高温と降水量不足で、

ヤケドしたように実が硬くなってしまうのだそうだ。今年の後半は、どんな状態になっていくのだろう

か?

 少し明るい話題も提供しないといけませんね。恒例のNHK夏休み子ども科学相談。今年もユニーク

な子どもたちからの質問に、何人もの専門家が熱心に回答している。

 小学生の女の子からの質問「ロボットも恋をしたりするんですか? 仲良くなれて、こっちを向いて

くれればうれしいから!」

 恐竜に、ものすごく詳しい子どもがいる「桃太郎のストーリーで、3種類の恐竜を登場させたいんで

す。イヌとサルの役は自分で考えました。キジの役にピッタンコな恐竜が思いっかないんですが、何が

いいですか?jすごい。何百種類もある恐竜の、カタカナの名前から実物をすぐにイメージできるよう

なのだ!

 



# by midori-kai | 2018-11-01 15:07

第92回 7月(文月)マテバシイのドングリと 環境フェアのイラスト

大柏川調節池緑地の入り口付近などに、マテバシイが何本も植えられている。今の時期、今春の出来たての赤ちゃんドングリと2年目を迎えたものと、両方が同時に見られるのが楽しい。つまり、マテバシイは、年子状態を毎年続けていることになる。この位置関係がそのまま1年間の成長量となるわけ。
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2年目を迎えたドングリの穂は、先端が大きいものもあれば、元のほうがデカイのもある。万遍なく一斉に太らせるにはかなりの栄養補給を必要とするのだろう。秋になった頃に、その後の育ちぐあいを確かめなくちゃという気になると、足繁くここに通うことになりますね。

葉っぱだけを見ると、タブノキとの区別がつきにくく、よく似ている。でも、冬芽の形が違う、そこから噴出するように出る新芽の姿がまるっきり違う。何から何まで、違うことだらけ。

マテバシイは、大昔から千葉県にあったのだろうか? あなたはどう思います? 昔は「のりひび」にも使われていたらしい。この展示、歴史博物館に紹介されています。

常緑樹だから地表に木洩れ日も届かない。厚い葉が茂ったこの木の下では地際に光が届かずに暗くなり、下草が生えにくい。大雨が降ると、表土を直撃することになり急斜面の崖地では、課題もあるとか。今の時期、緑のドングリはまだ丸い。やがて、どんどん先に伸びて砲弾型になる。マテバの意味は、九州地区の方言に由来するらしいが、意味不明と図鑑には載っている。

船橋の環境フェアでは、話題のヒアリの写真に添えて、塗り絵用のイラストが置かれていた。実物もまだ見たことないし、そもそもアリの仲間を間近に見たことなんてなかった。実物の大きさは、最大で6ミリ程度らしい。イラストの説明には親切にもカナがふってあった。「ゼンシンフクセツ」「フクエイ」などという用語も初めて見た! どの部分がどの程度に赤いか、色鉛筆で塗ってみるとよくわるようになる!

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ついでに、10年前に谷津干潟で頂いたアオサギのイラストも紹介させていただこう。発見者らしき人にその一部始終のお話を聞きました。望遠鏡で見ていたら、アオサギがアカエイをつかまえた! ところがデカ過ぎて、飲みこめない。つかめえられたアカエイだって、命がけ。かなりの時間がたって、やっと飲み込んだという。「どのくらい時間がかかりました?」「アオサギの胃って、どうなっているんです」などと質問。こういう時って、時間なんて記録できないんですよね。

それにしても、アオサギのイラスト、うまく描けています。動物の体の線って、ちょっとした感じで全く似なくなってしまう。逆光線で見るカモのシルエットで、的確に種名をいう人もいらっしゃるのが驚き! 

ヒアリについては情報が少ないので、ちょっとだけ解説しておこう。そもそもの原産地は、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイの3国の国境付近のパラナ河の流域。1930年代にブエノスアイレス港から輸出された木材にまぎれこみアラバマ州に侵入したという。日本への侵入は、20175月に、尼崎市のコンテナから見つかったのが始まり。

ヒアリは、一つのコロニーに1個体の女王がいて縄張りを保っているとされていた。中国南部の広州の過密地帯では、数メートルごとにコロニーがあり、地下トンネルでつながっている場合もあるという。雑食性のヒアリは、大豆やトウモロコシなどの農業被害も甚大。また、寒い時期の越冬場所として、電気設備の周辺にかたまり、配線をかじって大規模停電を起こし、この経済的損失はアメリカ合衆国で年間5000億円に相当するという報告もある。

今までのところ、化学薬品メーカーと連携した根絶作戦はことごとく失敗しているのだそうだ。毒性と攻撃的な行動から、侵略性外来種といわれる由縁。日本だけの問題ではないし、静かに収まってくれることを祈るばかり!



# by midori-kai | 2018-07-20 08:48

各市の環境フェアをハシゴ 大柏川調節池緑地を散策   高 野 史 郎

東地方は、6月末に梅雨明けしたらしい。最近は、記録をとり始めて以来という豪雨などの新記録が頻発しているからか、気象台も用心して「・・・と思われる」などの頼りない表現を使う。今年もまた、熱帯夜で寝苦しい夜が続くのだろうか。雨が適度に降ってくれることを、七夕様にお願いしよう。

6月は環境月間とかで、今年もまた数か所の環境フェアをハシゴした。もう30年ぐらい続けている自分の中の恒例行事。その間の移り変りや、地域ごとの取り組み方の違いをつい比較したくなったりする。市民へのアピール方法は? 参加団体の違いや集まってくる人たちの表情などもいろいろ。

21回ふなばし環境フェアは、船橋駅に近い中央公民館から、今年は三番瀬海浜公園にある環境学習館で実施された。当日は朝からの曇り空、そして雨が降り出した。人が大勢来てくれるかどうかと気がかりだった。会場へは、市役所から1時間に1本の無料シャトルバスも運行されていた。

参加団体は、市の環境政策課や危機管理課などのほかに50ほどの環境系市民グループや大学・高校など。若い人たちが熱心に解説してくれるのは、いつもながらご苦労様! 最近はどこでも一方的な文字による解説だけではなく、ゲームや実験、クイズなどの出題も目立っている。地球温暖化や生物多様性のクイズなどに参加したり、アンケートに記入する場所はどこも人だかりがしている。

各市の展示解説などで今年目だったのは、マイクロプラスチック関連が増えたこと、外来種問題ではカミツキガメの展示などが登場していた。環境政策課では、ヒアリのぬり絵を子どもたちにすすめていた。

今回初めて見たのは、アルミ缶クラフト。チョウやクワガタ、折り鶴などの型紙を見ながら作る「切り折り紙」。どこの誰が考え出したのだろうか? 屋外出店のグループや野鳥観察会などは、せっかく準備を重ねたのに、雨天で残念だったことだろう。

館内を一巡してから、三番瀬を眺める海へ出た。潮干狩りのシーズンも終わって人出もなくクロマツやススキ、アシなどが梅雨空の下にひろがっていた。いずれまた、3.11以来の海浜植物のその後を調べに出かけるとしよう。

625日には、市川みどり会の宇佐美会長に誘われて、「美し国づくり大賞」表彰式・シンポジウムにでかけた。会場はいつもの霞ヶ関ビル。設立10周年を記念して今回は水に焦点を絞り、多数の応募の中から選ばれたのは下記の団体。いずれも特定非営利活動法人。

★「命の水をありがとう 水の輪、人の和をつなぐふるさとづくり」 うちぬき21プロジェクト 

愛媛県、標高1982mの石鎚山を背にし、二つの断層に囲まれた地域で、鉄パイプを入れた自噴井戸がある。水道はなく「うちぬき」で生活できる「人の輪の情景」をみんなが大事に育てている。弘法大師が見つけたという「弘法水」を背負ってお返しお礼の登山で山頂まで運んだ。石積みの棚田がある。杉林が竹林になっていく中で、竹取物語の実行委員会を平成23年に作った。一人10本の目標で500人募集した「いのちの森づくり」には、750人が応募してくれた。

「自然と遊び・楽しみ・育む」   里山環境さなざわ(真澤)

群馬県の月夜野町、棚田を保全し荒地をビオトープ化して生物多様性を育む。古代米、そば、まこもだけ、しいたけ、山野草など。「教える」―田植え、稲刈り、動植物を育て栽培する。「交わる」―下流の人たちとも仲良く。子ども達とみんないっしょに。「季節を感じる」― 雪、新緑、ヤマザクラ、実りの秋。太い土管を使っての炭焼きなど。昭和29年のユネスコのみなかみエコパークの活動とも連携して活動を進めている。

受賞者の記念講演から・・・やっている本人たちが楽しんでいないと、人は寄ってこない。都会のまねをしたってだめだ。地域の風景・習慣を大事にしていきたい。面白く楽しめよと、みんなで伝えていこう。人口は減っていくけれど、中味はその分だけ濃くなっていく。などなど。

進行は、この会の理事長でもある進士五十八先生が担当された。長年のキャリア豊富な情報で、有意義で楽しく、極めてスムーズに進められた。

遠路はるばるこの授賞式のために集まられた人たち。かなりの高齢そうなのに皆さん笑顔で元気いっぱい。行政の人とか、会社の役員とか、お坊さんとか、多彩な人たちがこうした活動を支えつなげていることを実感させられた。

4月末からの「市川の緑地を知る体験教室」では、「花と緑の市民大学」の延長線上の市内緑地を、管理を担当するスタッフの方々に案内していただいた。市川市も結構広い。北のはずれや江戸川の向こう側へは最近あまり足を運んでいない。大柏川沿いの調節池緑地へもしばらく見ていないのが気になって、急に出かけてみた。晴れ上がって風が強く、暑い昼下がり。

外周に沿った道には各種の郷土樹種と呼ばれる木本類が植えてあって、それをじっくり眺めたいというのが今回の趣旨だった。古くからの樹林地は、かなり高く成長していて、身近に枝の出方や葉の状態を確かめられなくなってしまっている。ここならまだそれほど高く育っていないから、どんな木が植えてあるのか、確かめてみたいとずっと思っていた。

市川大野駅すぐ近くには、万葉植物園があるが、なんともせまく、かなり刈り込まないとジャングルになってしまいそうなのが痛々しい。

ここ調節池のビジターセンターのすぐ脇には、ネムノキのピンクの花がちょうど見頃だった。ラッキー!という気分になる。マメ科は大所帯だが見かけの花の構造は大違い、ネムノキ科を独立させるか広義のマメ科のほうがいいのか、専門家でも未だに意見が分かれている。花から実へ、じっくり追いかけてみたいと思っていたのがここで確かめられそうだ。

コナラ、クヌギ、イヌシデ、スダジイ、マテバシイ、タニウツギ、タブノキ・・・。東葛地域の基本的な樹種が勢ぞろいしているとはありがたい限りだ。まだ育ち盛りの年頃で、枝下高も低い位置なのがうれしい。

10年ぐらい前は、多様な水草やカヤツリグサ科の植物が次々と現れては消えていった。ここへ来ると、石井信義先生の執念と岡﨑清孝さんの事を思い出す。アシやガマの細い葉が風にそよぐ。「ザワワザワワ」という歌が聞こえてくる。月に1度ぐらいのペースでここに通う気になれば、今まで見過ごして来た数々の新発見が期待されそうな気がしてくる。

市川市中部に残された水と緑の貴重な敷地を、もっと多くの人に伝えていかないともったいない!どういう仕掛けができるのだろうか?




# by midori-kai | 2018-07-20 08:43

第91回 6月(水無月)イチョウ

イチョウのヒコバエと葉脈の話

市川市の木がクロマツで、東京都の木はイチョウ。このイチョウの葉っぱマーク、都内を走る清掃車などに描かれているからみんな知っています。イチョウの葉は、末広がりの形の真ん中に切れ込みが入っている。

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イチョウは雌雄異株だから、当然ながらメスの木には雌花が咲いてギンナンがなり、オスの木に咲く小さな雄花は花粉を出し終わった4月末ごろには散ってしまう。スギ花粉は有名だけれど、イチョウの花粉は、それほど遠くまで飛ばないのか分量が少ないのか、関心をもたれないのが不思議ですね。このイチョウ、大木になると根際からたくさんのヒコバエが出てくる。触ってみると普通の葉っぱよりも分厚い感じ。そして切れ込みの形もいろいろなの、気がついて触って見ると面白いのに。

雌株の方はギンナンがなるから、拾うのが専門の人には雄株は必要ない? 人種によってギンナンにかぶれる人の違いがあるらしく、街路樹に植える場合には雌株は避けたい。ギンナンはかぶれるばかりではなく、油っけがあって自動車のスリップ事故の原因にもなるという話もあります。

小さい苗の頃に、この区別をする方法はないものか? 少し前の百科事典には、葉の切れ込みが深く、ズボンをはいている形は男の子で、スカートをはいた感じなのが女の子などの識別が記載され、7割がた当たるという文章が載っていたりしました。

でも一本の木でも、見上げた枝に付く葉と、根際から何本も出てくるヒコバエとでは、葉の形が全然違っています。小さなわき目から出てくる葉は、新生児みたいに可愛いけれどけっこういびつです。

何年か前、イチョウの葉っぱは針葉樹?それとも広葉樹?というクイズを出したことがありました。針葉樹はマツのように細長い葉っぱのグループだけれど、イヌマキのように少し幅がある葉っぱも含まれている。こうした場合、針葉樹の方は葉脈が平行なのに対し、広葉樹の方はサクラやナシのように網状脈だからといって区別する。

イチョウの葉っぱの末広がりを、2倍ぐらいにコピーで拡大して葉脈の分岐点をルーペで調べてみると、ほぼ等間隔になるように葉脈が分かれているのがわかる。これって、イチョウの立場からすると、どんな判断をして二股にするキッカケをするのでしょうか? イラストには、2倍に拡大コピーした葉脈を貼り込んでおきました。葉っぱをタテに裂いてみよう、ヨコに裂けるかな? 確かめたことありますか? 植物の葉脈は、血管の役割と骨の役割と、両方を兼ねているようです。

ところでイチョウは、広葉樹?針葉樹? 殆どの図鑑にはこの区別の記載がありません。あなただったら、どう考える? 1枚の葉っぱから、いろんな不思議がわいてきます。 



# by midori-kai | 2018-06-14 08:41

アジサイが咲く梅雨の季節に   高 野 史 郎

ちょっと前には、落葉樹の芽吹きの、できたての新緑がきれいでした。スギやスダジイなどの常緑樹の暗い緑をバックにすると、その初々しいみどりが際立って鮮烈です。それが6月にもなると、新緑から深緑へ。そして入梅、アジサイの花が街のあちこちに目立ってきます。市川みどり会が、濱野先生の指導のもとに植えた梨風緑地のアジサイは、順調に育っているのでしょうか? 確かめに行ってみましたか?

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里山再生事業開始2006年~ 12年経ちました。
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3月17日植栽

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暴風でシートが、、
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暴風対策完了!
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これが一番!
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6月5日
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景観10年
風景100年
風土1000年
景観への第一歩の始まりです。
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今年の梅雨は、雨が多いらしい。海水温も高くて台風の発生も多いとかの予報のようです。野菜不足になったり、ナシが高温障害を起こしたり、台風の被害が起こったりしませんように。

この春、いくつかの講座のお手伝いをしたのでその報告をしておきましょう。以前は、講座などが始まる前にどうして引き受けてしまったのだろうと、いつも後悔していました。かなりあがっているのに、それを参加された人たちに感じさせちゃいけないと気にする。自分でも何をしゃべっているのか筋道が分からなくなっちゃう、などということもありました。終わるとガックリと疲れ果てる。ひとり静かに居酒屋で落ち込む!ということがしばしばです。ベテランの俳優さんでも、初日の前には変な夢を見て眠れないこともあるとか。

里見公園にある「花と緑のまちづくり財団」が主催する「市川の緑地を知る体験教室」という講座が420日に始まりました。私が担当したのは2回目の「市川の緑地の現状を知ってもらおう」というテーマです。

市川といってもけっこう広い。その全域をくまなく歩き回っている人はそれほど多くはなさそう。それに、90歳を過ぎてもますますお元気な岩瀬徹先生、そして今は亡き石井信義先生と岡﨑清孝さんなどと、かなり頻繁に歩き回った記憶が貴重な財産になっています。そうした記憶を若い人たちに伝え残して行くのも自分の役割なのか、などと思う年齢に達しているのです。

今回の体験教室のユニークな点は、市内各地で活動している「いちかわ森の交流会」のスタッフが、それぞれの作業している樹林地を案内するという企画でした。最初は里見公園から国府台緑地へ、2回目には大野の森から竹薮だった前畑緑地へ。3回目は堀之内から大町教育の森へ、4回目は柏井町2丁目の緑地へ・・・というように。

柏井は、市民キャンプ場があるところで、花と緑の市民大学が始まった頃の実習林だった地域です。しばらくご無沙汰していた所も含め、こうした機会に苦労して作業を続けてきた人たちから直接話を聞けるなんて、すごくありがたいこと。

願くば、もっと多くの市民の人たちに、こうした作業にかかわっている人たちが支えてきた緑が残されていること、そして、市街化がすすむ市川での緑の効能を、家族みんなで微笑みながら実感して欲しいということです。

5月になってからは、市役所の自然環境課が担当する生物多様性の講座で現代産業科学館へ。中学校の理科の主任の先生たちへの講座がありました。各学校から一人ずつのいわば業務命令での参加です。嫌な予感がする! 小人数でお互いに顔を見ながら意見交換するのならば、具体的な話ができる。でも短時間に、しかも参加した先生方がどういうキャリアの持ち主で、何を期待しているのか、全く見当がつかない。やりづらい予感に悩みがつのる。

小中学校の体育館で、こうした話の依頼があるたびに実のところ暗くなるんです。体育館は音が反響してしゃべりにくい。教壇に上がって座っている大勢の生徒を見下ろし、上から目線で話すなんて、こっちはつらいです。何回か連続しての小人数での話ならば、その後の経過などで意見交換もできるけれど、1回限りでは反応がわかりません。

今回は、一方通行の話を避けて多少とも話し合うチャンスを作ろうと、三択クイズを考えることにしました。①ビオトープって何だ? ②雑草を定義すると? ③外来種とは? ④生物多様性!の四つ。

短い言葉で、しかも面白く、混乱させないで正解も一つ入れておく。考えだしたら、これってすごく難しい。自然界には、一筋縄ではいかないことがたくさんある。大学受験で、出題の先生方が苦労してもなお、間違いが出てくるのもよくわかる、などというのを実感してしまったのでした。あなただったら、雑草の定義、30字ぐらいの短い文章でどうまとめますか?

63日は、晴れ上がって暑い日曜日でした。この日、恒例の環境フェアがニッケコルトンプラザで開催されました。自分にとっては、こういう機会に環境にかかわるいろいろな団体の活動を知るチャンス!そして、ご無沙汰している人たちとめぐり合えて情報交換できる貴重な機会です。

最初に顔を出したのは、ニッケ鎮守の森の横の「おりひめ神社」周辺で行われた、こどもエコクラブのネイチャーゲーム体験、親子連れ合わせて50人ぐらいが参加してくれました。

環境関連の市民グループなどの展示場は、建物の中を通りぬけた東側先端のコルトンホールです。せまいところに県の生物多様性センターや市の自然環境課、農産物普及協議会など17のグループが軒を並べています。

「市川とまと」というパンフレットを、はじめてみました。市川市では、市川のナシの他に、ネギ、ホウレンソウ、ダイコン、キュウリ、エダマメなども作っているというけれど、そんな農地はどこに残されているのかな? 総武線沿いや行徳にそんな場所は見当たらない。とすると、市の北部だろうな。この辺の情報も集めながら、近いうちに現地を歩き回わらねば!

6月上旬、外環も貫通する。道の駅に、市川産の農産物がやがて並ぶのだろう。こうした場所で、市川産の取れたての情報がたくさん発信されるとうれしい。

【イラストの説明】




# by midori-kai | 2018-06-13 07:04

第90回 5月(早苗月)ジャケツイバラ


ジャケツイバラ 漢字で書くと「蛇結茨」。語源は、つる性の茎がねじれてヘビがとぐろを巻くように結ばれた状態になるからだとか。

 今年初めて、市川大野駅に近い万葉植物園で花が咲いたのを見ることができた。ここへは何度も訪れていたのだが、花が咲いているのに出会ったことがなかった。420日頃から咲き始めたようだ。青空をバックに黄色い花序が棚に伸びて、次々と咲いていくのはまさに絶景! 10本のオシベは紅色、葉は2回偶数羽状複葉。

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とにかくトゲのあるコブだらけの茎がスゴイ。太さが4㎝ぐらいある。分布は東北南部から沖縄までで、山野に自生していると図鑑には出ている。もう少し若い木ではどんな状態なのだろう。頻繁に山歩きしている何人かに聞いてみたが、とにかくでかくて、トゲだらけで近寄れないよという返事。

広い意味でのマメ科なのだが、マメ科も種類数が多く世界に60013000種ほどあるという。子房上位でⅠ心室、タネに胚乳がないという共通項でくくられているが、あまりの大所帯なので、チョウ型花冠のソラマメ亜科、オシベが目立つネムノキ亜科、つる植物が多く上側の花弁が花の内側に位置するジャケツイバラ亜科の3つを、それぞれの科に独立させる考えの研究者がふえているようだ。

これを描くのに、万葉植物園へは4回通った! この近くには仲間が見当たらないが、自家受粉でタネが実るのかどうか、これからもまた何回か通うことになりそうだ。市川で見られるのはここだけのように思われる。来年はいつ咲くのだろうかなどと、またもや果てしない気分になってくる。 



# by midori-kai | 2018-05-14 08:02

 鯉のぼりの季節、北国分の道の駅へ行ってみた!  高 野 史 郎

どこへ行っても、この春はいつもより半月早いという。429日の昭和の日、ここ20年ほどは自然保護協会の「障害者といっしょに」というゆっくりしたテンポの自然観察会に参加しているが、もうサクラの花がすべて終わって新緑状態になっていた。5年程前には、ソメイヨシノよりも遅れて開花する里桜のグループ、関山や普賢象、一葉、鬱金、御衣黄などが満開だった年もあったのに。

10年前頃には、ナシの花は4月になってから咲き始めると思っていた。いつの間にか、3月下旬から咲くようになってしまった。この夏は酷暑なのかどうか、雨はちゃんと降ってくれるのか、今から心配になってしまう。

上野の科学博物館には、低温にも強いイネの品種改良の歴史の展示がある。北海道でもおいしい味のイネが栽培されるようになるには、明治前後からの長年の苦労があった。それが今では、高温障害を起こさないイネの品種改良が進められるようになってきている。

里見公園では、519日に市川ローズフェアが開催されるはずなのだが、気の早いバラは4月末から咲きだしている。ローズフェアの頃は、二番花になっている頃だろう。

今年は420日から始まった「市川の緑地を知る体験教室」のお手伝いをちょっとだけしている。今回は、市内各地で里山活動をしている「いちかわ森の交流会」が主催し、花と緑のまちづくり財団とが共催する形で運営されている。6月までに6回の講座があり、毎回市内各地の緑地を歩いてつなげ、管理しているスタッフが案内するというユニークな形で始められた。

自分にとっては、ご無沙汰している市内各地の林の状況を、頻繁に通って作業している人たちから直接お話を聞けるという、まことにありがたい企画というわけである。

1回目は、里見公園から「水と緑の回廊」のコースで、じゅん菜池を経由し、小塚山公園まで歩いた。2回目は、松戸市に近い大野の森で昼食をとり、以前は竹林だった前畑緑地まで歩いた。10年前の林の状態の記憶がよみがえる。天候にも恵まれ、新緑が素晴らしい。こうした企画をもっとひろく、市民全体に広げる方法はないものかと思うことしきり。

それぞれの里山グループは、曜日を決めて月に2回程度集まって作業を続けている。こうした人たちによって市川の樹林地が支えられていることを知らない市民が殆どなのではないだろうか? あまりにももったいない!と今度もまた思った。何か名案はないものか?

しばらく市内北部の巨樹も見ていない。北国分の調節池はその後どうなった? このあたりは30年も前に炭焼きキャンプをやっていた炭の活用もかねて、国分川の水質浄化の実験などもやった場所だし、水辺に茂るガマの穂が、風に運ばれて住宅地の洗濯物についてしまうという苦情が市民から出たところでもあった。道の駅もできたらしい。行って見なければ!

北総線経由で北国分の駅に向かう。高架の鉄道から見下ろす市川北部のまちなみは、広々としていてあちこちに新緑の林が見える。なんとも幸せな気分になれる景観が広がっている。

天然記念物のハリギリがそびえる伊弉諾(イザナギ)神社は、その後どうなった? 近づくにつれて、ハリギリの枝振りがすっかり変わっているのに気がついた。枝先が枯れこんで落下する危険があったのか。社殿を取り囲むように植えられたサカキが、殆ど切られてさっぱりしちゃっている。どんな事情があったのだろう。こうした情報も、できれば解説して市民への関心を深めることにつなげて欲しいもの。

このハリギリが、市の天然記念物に指定されたのが昭和54年(1979年)424日だった。当時の記録では幹周りが2.62mとなっていた。何しろ高さが20mもあるのだから、風当たりも強いことだろう。四方から何本ものワイヤーで支えられている。つい最近、枝の先端がかなり剪定されたようで、すっかり淋しくなってしまっていた。

2003年には、千葉県委託事業で樹木医さんが市川の巨樹についても治療が施されたが、その中にこのハリギリも含まれていた。その報告によれば、高さは20.3m、胸高幹周が340㎝、根元周が570㎝。枝下高が570㎝で、見上げるのには双眼鏡が必要になってくる高さである。当時の枝振りの記録では、東側に5.3m、西側は一番枝が伸びていて9.5mとなっている。今はその半分もない。

治療には、土をやわらかくして根の呼吸を助けるため、空気管10本、施肥2㎏、木炭10リットル、モミガラ30リットルなどをやったようだ。今はもう、こうした情報を知っている人もおそらくは絶滅状態と思うとつらくなる。せめて10年に1回ぐらいは市内全域の緑地をパトロールして調査を継続させるとともに、市民に樹林の必要性をアピールして欲しいのだけれど、誰もそんなこと考えられなくなっている気配を感じている。

この日、北国分駅から歩きだして国分川の鯉のぼり風景を眺め、道の駅にも寄ってから総武線まで、6キロほどをつなげ歩く予定でスタートしたのだが、2年ほど見ないうちにすっかり景色が変わったのに驚かされた。国分用水沿いには、約100本の桜並木が、その先には曽谷小学校沿いに600mの桜並木もある。育ち具合はどうだろう。春木川あたりに住宅地が増えたのもビックリの連続。

東国分中の南側道路には、オーナー制度でサクラの若木が植えられた所もあったが、風当たりの強い場所だからサクラにとっては厳しい環境だ。雨が降らない夏には、カラカラになってしまいそうな小さな「植えマス」も心配だ。まわりはアスファルトで地面は40度を超す暑さになるだろう。風上側のサクラの枝先が、枯れこんでしまわなければいいのだが。

目指す道の駅は、当然ながら広い道路、外環寄りの場所にあった。ずっと気にしていたのは、この道の駅が、どんなふうに市川の情報を発信しているか?だった。多くの道の駅では、地元産の採れたて新鮮野菜や各種お土産品を並べている。手賀沼近くの道の駅では、周辺の野鳥や水質などの自然環境を紹介するスペースがある。

市川の場合、四季それぞれの産物ってナニがある? 地産地消をPRするものってなんだろう? 自動販売機には、ナシの花とナシが表面を飾っていたのがうれしかった。たくさん並んだお土産物のウラの生産地を見ると、鴨川市産のものが多かった。チーバクンのお土産もいろんな種類が山積みされていた。市川産のラベルのものは、なかったような気がする!

道の駅は千葉県下に29箇所あるのだそうだが、もちろん市川では初めてのもの。パンフレットは品切れとのことで、細かい事情は解らない! 駐車場は120台分と広い。トイレは男性用が10、女性用個室が20と多くなっていた。大洲防災公園などでも、女性用トイレは時に行列ができているから、よかった! この棟の天井の梁には、積層木材が使われていた。これらの管理は、国交省がするらしい。 

これから先、外環が開通されて、どんな活用につながっていくのかが楽しみ。




# by midori-kai | 2018-05-14 07:39

第89回 4月(卯の花月)ボケ


ボケの花と実のイラスト、3月頃から咲きだすのがボケの花。庭木としても植えられ、赤や朱色、咲き分けなどと古くからの品種が多い。秋には小形のリンゴみたいな実をつける。

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近縁種としては、中央アジア原産のマルメロや、中国原産のカリンなどもあって、おたがいによく似ている。マルメロは幅広の花びらで、薄いピンクの花、カリンの方は細い花びらで、はっきりしたピンクが目立つ。

 マルメロやカリンは、硬くて渋いから生で食べることはできない。もっぱらシロップ漬けや果実酒に使われる。ボケの実は、こうした利用方法をあまり聞かないのは何故なんだろう?

田舎の畦道などには、丈が低いクサボケが咲く。シドミとか、ノボケなどとも呼ばれている。

 ボケの花を開いてみて、ビックリしたのはメシベがないこと! オヤッ、今まで全く気にしなかったのだが、雌性花と雄性花との区別があったのだ。すると、これも昆虫がやってきて受粉する虫媒花ということになるのかな? 

あちこち散歩しながら、ルーペで花の構造を確かめる。改めて以前に描いたボケの実をとりだす。当分は、この観察を続けながら、どんな昆虫が寄ってくるのか? メシベがついた花が季節の経過と共に発育していく状況を確かめ歩くのが楽しみだか、課題が増えてしまったというわけです。

春の季節は、どんどん進む。いつの間にか葉っぱが伸びて、花が咲いたことなど忘れてしまいがちだが、夏に向かって確かめながら歩くことにしよう!



# by midori-kai | 2018-05-14 07:03 | みどりの道を 散歩しましょう!

木内の展覧会報告、環境パートナーシップで筑波へ  高 野 史 郎

この春の、あわただしいサクラ情報は、ビックリの連続でしたね。気象情報では、記録がある中で一番早いとか暑かったとかの異常続き。ソメイヨシノは、いつ満開になったのか、もう散り始めたのか、解らないほどのめまぐるしさだった。

本八幡駅から近い水木洋子邸のチュウゴクナシの“ヤーリー”が、今年は325日にはもう咲きだしてしまった。

例年ならば、彼女の命日に当たる48日頃に、知り合いの植木屋さんが受粉作業をしてくれているらしいのだが、今年は、4月上旬には、もう散り始めてしまうのではないか? 5枚の花びらの、ふっくらとしたナシの花だった。

大町のナシ街道も、ここしばらくは人工授粉に続き、忙しい季節が始められることだろう。

この3月、しばらくお休みしていた木内ギャラリーでの展覧会を3年ぶりに復活させました。今までは自分の植物イラストを並べると共に、いくつかの市民グループの活動紹介の役割も果たさなくては、と思い続けていたものです。

里山活動している市民グループも、10年たつとそれだけ年を重ねることになる。役所のほうも、昔の事情を知っているベテランの方々は、殆どが退職されてしまっている。自然関係の仕事は、マニュアル通りの事務処理で済むわけにはいかない、気の長いキャリアが必要な領域だ。

県庁の林務課とかかわっていた頃、県内のいろんな場所をよく案内していただいた。「担当者が課長に昇格した頃、予想もしなかった問題が起こる」という話も聞かされていた。

市川市では、親しくしていただいた市川学園の石井信義先生とその教え子の岡崎清孝さんが、まだまだ働き盛りで、もっといい仕事を続けて欲しかったのに、亡くなられてしまったのが惜しまれる。

その辺の事情を、後世に少しでも伝えていくのも自分の役割かと思っていたのが今回の展覧会の、目的の一つでした。

世の中、どんどん便利になって、パソコンで、ケイタイで、瞬時に手っ取り早く情報が得られる時代。でも、やっぱり現場へ、それも何回も足を運んで四季の移り変わりを実感し、その場の空気を肌で感じて欲しいと思い続けている。今回のテーマは「自然環境30年の移り変わり・・・」でした。

真間山幼稚園北側の、名物のコブシの木は、お彼岸の頃に真っ白い花をいっぱいに咲かせて、季節の訪れを知らせてくれていたのに、ついに枯れてしまった。

家の裏側に回り、根元のあたりを覗かせてもらったら、乾燥した幹にはアラゲキクラゲとサルノコシカケが付いていた。いずれ、切り倒されることになってしまうのか。あのスペースでは、その脇に新しい苗木を植えるわけにもいきそうもない。

展覧会の宣伝材料のチラシには、はじめ、わんぱくの森の入り口近くに茂っているクヌギをモデルとして登場させたいと思っていました。

大きなスケッチブックを持って改めてじっくりと眺めると、幹の辺りがひとひねりしている。何やら複雑な事情があったらしい感じ。まだ新芽が開いていない枝先の冬芽の状態を見上げながら、いずれはゆっくり、木炭デッサンで描いてみたいと思っているのだが・・・。

市内でのクヌギの大木は、国府台4丁目の水と緑の回廊にある、ちょっと傾いたクヌギ。記録では、胸高幹周が278㎝、高さが26m。これとほぼ同程度なのが、大町の竹内邸のクヌギだった。

これらの記録は、岡崎さんが中心になって調べたもので、2002年の調査です。それから15年以上が経過しているわけで、その後は全く全体的な調査はされていない。一人ではとても無理だし、市内全域といってもけっこう広いのです。気がかりだけれど、それを調べてまわる余力があるかどうかが、問題なのですが。

市街化が進む市川市で、どこにどんな緑地を残すかのゾーン計画が必要でしょうね。せまい場所では無理だけれど、環境保全とか、地域の景観とかの視点で考えていきたいものです。

JRの鉄橋からも見える国府台の斜面林は、松戸市の矢切の斜面林と、少しずつ構成種を変えながらも連続している。松戸駅近くには浅間神社があって、ここはこの地域の極相林として、天然記念物として指定されているの、ご存知でしょうか?

地球から見て、太陽が赤道の向こう側にいってしまう冬至には、関東地方の正午で光の角度が30度ぐらい。つまり、建物の2倍の日陰ができるということ。市街地には電線が張られている。晩秋には落ち葉が住宅地に舞い落ちる。そんないろいろも考慮しながらのその場所にふさわしい緑の空間を、智慧を出しながら育てて生きたいものです。

3月末には、「環境パートナーシップちば」の研修会で、筑波へ。見学したのは、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構という、長い名前の施設です。略して農研機構。かずさDNA研究所はかなり頻繁に出かけて、よくわからないながらもお勉強しているが、この場所は初めてだったので興味津々だった。

農業試験場の設立は、明治26年(1893年)に始まったが、何度となく組織変更や統合が繰り返され、ここが今の組織になったのは2016年のこと。広大な敷地には各種の遺伝資源管理施設などが点在している。過去の農業の歴史の中で、栽培植物も多くの品種を蓄積してきたが、世の中の需要の変化などで消滅していく遺伝子データーも多くなっているとのこと。評判のいい品種だけに単純化されてしまうと、環境の変化や病気などでいっぺんに絶滅してしまう危険もはらんでいる。

それに備えるために、世界各地に残された野生種の遺伝資源などを収集保存するのも、ここの役割というわけ。植物の種子や栄養体、動物の生殖細胞などが、配布用と長期保存用とに分けられそれぞれに最適な方法で貯蔵されているという。ジーンバンクで保存されている遺伝資源は、研究教育用にWebサイトからオンラインで申し込むことができるのだそうだ。

40万個が保存されているという巨大な棚から、コンピューター制御された指示に従って、猛スピードでカプセルが選び出されチェックされて、出されてくるのは、まさに驚き!

ここでの研究、たとえばお米を食べて花粉症対策を行う次世代型免疫療法の取組み、絶滅した在来種の酒米を保存中の種子から再生させて地元の酒造会社の復活援助、などなど。

この近くには、国立科学博物館の施設として、筑波実験植物園もある。面積は全体で14万平方メートル。常緑広葉樹林区、砂礫地植物区、山地草原区などと区分されていて、約4000種の植物の四季を楽しむことができる。関心のある方、お好きな季節を選んで、是非お出かけを!

 




# by midori-kai | 2018-05-14 06:22

第88回 3月(弥生)アジサイ

ついこの間、ウメがチラホラ咲き出したと思ったら、2月の終わりには、もう満開になり散り始め、サクラの季節に変わっていく。春の季節はめまぐるしい。

冬の間は干からびた茶色の茎ばかりが目立って冴えなかったアジサイも、新芽を伸ばし次々と葉を広げていく。ツボミを持つのはどこから伸びた新芽? 古い枝は次第に枯れこんで、新しい枝に世代交代しながら育っていくのを確かめよう!

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花の命は意外に短い。ハイビスカスの仲間やキスゲなどは、1日花。次々と咲いてくれるから、けっこう長い間、咲き続けているように見えても「花の命は短か過ぎ」といつも思う。

乾燥地帯に咲く植物の中には、たった1回の降雨を最大限に活用して、タネから芽を伸ばして花を咲かせ実を結び、2か月足らずで一生を完結するものもあるのだそうだ。

そのたった1日の開花を待っていて受粉に飛び回る昆虫の暮らしもあるわけで、それにくらべれば、人生ってすごく長いのを実感しますねェ。

「いつの季節にも、感じのいい植物って何ですか?」と、難しい質問の返事に苦労する。これって、見る側の感受性の問題なんだと思うのだけれど。

レストランなどにランの花などが飾ってあると、あれ、造花じゃないのかな、などと触って確かめたりする。最近は本物そっくりの精巧な造花が増えてきた。窓の目隠しに、まがい物のツタみたいな葉っぱが目立つようになったのがわびしい。でもそれが市販されて商売として成立するのは、そうは思わない人の比率が高まっているから売るということなのでしょうね。四季の変化があって、それぞれに違った表情を見せる。それを楽しむような感性が期待されるのに!

この間、冬木立の林を何人かで散歩したことがありました。「冬の林って、いいですねえ」と、いつもはあまり感情表現しない人にいわれて、思わず、その人の横顔を眺めてしまった!

アジサイの花、花が終わった頃から微妙な色合いの緑色っぽい感じに徐々に変化していく。いけばなの花材として花屋さんに並んでいたりします。

冬芽はかなりでかいです。枝先の大きな冬芽がたぶん花芽です。春が近づくにつれて緑の新芽が伸びていく。そんな季節変化を楽しみたいものです。



# by midori-kai | 2018-03-21 20:56

あれから7年の三番瀬、柏井の実習林を久しぶりに 高 野 史 郎

3月というと、あの311の地震を思い出す。あの時、ちょうど市川駅から西に向かい、江戸川土手のカワヅザクラの開花状況を確かめようと車で走っていた。電線が大きく揺れていた。一瞬、ビル風のせいかな、と思った。川沿いのマンションからおばあちゃんがヨタヨタと転ぶように出てきて、「揺れるよう!」と通行止めの棒にしがみついていた。

市役所に戻ったら、ロッカーから書類の山が流れ出して大変だったという。すばやく建物から外へ、非難した人もいたらしい。

それから数日間、気がかりな場所を自転車で走り続けた。市川には急斜面の崖地で、そこに巨木が傾いて生えている場所が多い。たとえば、宮久保の白幡神社から三面大黒天のあたり、奉免町の第六天(神明社)の周辺、柏井町の唱行寺などなど。周辺ぎりぎりまで宅地として開発され、崖の下がすぐに民家になっているところもある。

根の部分の土がえぐられ、幹は枝葉と共に日の当たるほうに大きく傾いていて、辛うじて重力に耐えているところが何か所もある。倒れた巨木が道をふさいで、非難の的になっているのではないか?

翌日からは市川北部、そして行徳方面から砂が噴出したと伝えられる浦安市の海岸の方向へと、走り続けた。浦安市の市制施行は昭和564月だったはず。今は元町・中町・新町と3区分されているが、「青べか物語」以降の埋立地が、市の半分以上を占めているといわれる。

埋立地の造成は、海の沖のほうからパイプで砂まじりの濁水を仕切りの中に流れ込むことから始まる。パイプの先端の吐き出し口を少しずつずらしていくので、乾燥するにしたがっていくつもの小山が出来ていく。その一つ一つが粒の大きさ・重さの違いから新しい土の積み重ねとなり、万遍なく一様に海からの砂が平らにつながって新しい地面を作るのではないらしい。不連続ないくつものかたまりが、途切れた記憶のように、別々に動き出すらしいのだ。

野鳥観察舎のある行徳近郊緑地でも、2m以上もの深い溝があちこちにできた。段々畑のように苦労して水の流れを作っていたのに、土手が崩れてそれから先の修復作業に苦労したという。カワウが暮す池に突き出していた上北岬・下北岬の一方は、道が途切れて離れ島になった。風呂田先生(東邦大学)がそこで潜ったら、身長ほどの深さになっていたとのことだった。

しばらく出かけていなかった市川市東浜先の、三番瀬の砂浜はどうなった? あの場所にも春が来て、ブルドーザーで平らにならされた砂浜にも、海浜植物の新芽が伸び始めてきただろうか? 半年以上も砂浜に下りていなかったので2月末に行ってみた。

二俣新町から南に真っ直ぐ伸びる道路が、船橋市との境界線になっているのだが、潮干狩りで有名になった海浜公園の船橋市側の知名度の高さに対して、市川の知名度は低い。市境の延長線が砂浜にもあるのかどうなのか、イマイチはっきりしない。市川市の領域らしい地域の海浜植物群落のことなど、もうすっかり忘れ去られている。海岸沿いの埋め立てや、第二湾岸道路問題、三番瀬円卓会議があった頃から、もう15年ほどが経つのだ。

海を望む護岸の上から眺める砂浜部分は、イネ科の細い葉の植物たちが亜麻色に広がっていた。ヨシ、ススキなどの群落で、市川側にはガマやオギは見られない。

西側の防潮堤沿いの砂浜部分には海水が流れ込んで、ここにはホソバハマアカザなどが分布していた地域である。それらしい枯葉がわずかに残されていた。北風を防ぐ護岸のすぐ下の陽だまりには、ハマダンコンが結構大きく育っていた。そっと引き抜いてみたら、直根が20cmにも伸びていた。

まだまだ冬景色の中で、クロマツが6本ほど突き出している。一番高いものでは160㎝に育っていた。海岸防風林から飛んできたタネからの芽生えか? ここ5年間の成長の記録でもある。

波打ち際沿いに東に向かって歩く。コウボウシバらしきカヤツリグサ科の緑色が、砂の中から少しだけ見える。潮が引いた後に、大きなミズクラゲが打ち上げられていた。直径が20㎝ほどあり、4つの目玉模様が薄紫色に目だっている。はて、クラゲの婚姻色? クラゲの思春期・繁殖方法はどうなっていたのか、調べてみなくては!

気がかりな柏井町2丁目の市民大学実習林へも出かけて見た。市川市が「まちかど回遊レンタサイクル」を廃止してしまってから、すっかり行動が困難になっている。市川の雑木林は、当然ながら市街地からは離れた場所にある。仕方なく、武蔵野線の船橋法典駅からバスで藤原4丁目方面に向かい、越境してパチンコ屋さん横の細い道から現場に入ることにした。

ここは20年以上も前には、ガールスカウトのメンバーたちと炭焼きキャンプをしていた場所。そして花とみどりの市民大学が開講されてからもう10年ぐらいたつはず。一期生から順次に五期生までが実習林として、ボランティアとして応募した人たちが活動し始めた懐かしい場所である。

この地域もまた、20年以上の移り変りが激しい。小さな水溜りのような池があり、トンボが産卵する場所でもあった。冬の季節、枯れ枝そっくりなホソミオツネントンボが、枝にぶら下がるように止まって越冬する。船橋側にパチンコ屋さんが出来て駐車場が広がり、クヌギ、イヌシデ、コナラなどは根元だけを残してアスファルトに舗装された。雨の日の水の流れを確かめていないのだが、そうした関係もあって、水の流れが大幅に変わったのだろう。

駐車場には、これらの落ち葉が堆積している。駐車する場所だけが枯葉を除去されるから、あちこちに枯葉の山が出来ている。風の日にどうなる? あの落ち葉は土に帰ることもできず、やがて清掃車で焼却場に運ばれることになるのだろう。

市の境らしき所には小さな溝や仕切りがあって、それを越えると急に昔からの雑木林の風景に変わってホッとした気分になった。

説明の看板が立っている。「林の土壌回復のために整備活動をしています」。樹木にとってよい森林環境とするために、林の下にも光がさしこむよう心がけています。ミミズやヤスデなどの生きものがたくさんいるフカフカした土にしていくためです・・・などと書かれていた。

2012年から調査を始めたと書かれているから、もうそれが8年間も続けられているらしいのに気がついた。ご苦労さまなコトです。なんやら、聞いたことのある人たちの名前が記されている。急に気分が明るくなってくる。あまり大勢の人が踏み込んでしまっては困るが、こうした活動をしていることをもっと知ってほしいし、林の中の散策を楽しみにしてくれる人が増えて欲しいと思うことしきり!

順に実習地をまわる。それ以前の、2030年前の風景を思い出す。それぞれの活動グループの性格が現れるのか、看板のアピールの表現方法が違うのも面白い。大風で倒れたオオシマザクラの大木は、かなり枯れこんできたが、枝先は元気そうだから4月になったら改めてお花見にこよう!

畑の奥の五期生の実習林は、船橋法典高のすぐ西隣の場所にある。太いニセアカシヤの幹模様が目についた。下枝は取り払われているから白い花を見るためには、かなり見上げることになるだろう。

この植物、戦後は荒れた林をすばやく緑化してくれる救世主のように宣伝された時代があった。マメ科で葉は蛋白質も多く家畜の飼料になる。幹は燃料に、花はミツバチの蜜源にと。

堀之内の貝塚公園の奥にも、このニセアカシヤがジャングル状態に茂っていたのだが、この時代の名残だったのだろうか? ところが茂りすぎると、砂漠の救世主としてもてはやされたクズと同様に、嫌われる運命をたどることになるらしい。

林の下で、ニワトコが新芽を伸ばし始めていた。その手前の曲がり角、みんなが植えたツバキの苗も大きく立派になって花を咲かせていた。ここにせっかくテーブルや切り株のイスを並べたのだから、楽しんでくれる人が増えて欲しいのに!




# by midori-kai | 2018-03-21 20:55

第87回 2月(草木張月)モウソウチクとマダケのタケノコ

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もうすぐタケノコが出回ってくるだろう。八千代市の里山講座の時にいただいたモウソウチクとマダケのタケノコ。違い解りますよね。皮をむくと食用になる部分が出てくる。節の数はざっと60ぐらいある。

タケの成長が早いのは、それぞれの節の上部に成長帯と呼ばれる分裂組織があり、その全部の節が伸びていくから。1日に120センチほど伸びるといわれる。20メートルの高さになるのに1か月ぐらいしかかからないというから恐ろしい成長ぶり。すぐに、まわりの樹木よりも高く飛び出してしまう。




# by midori-kai | 2018-03-19 05:27
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


by midori-kai
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