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第67回 6月(水無月) クヌギとカラスウリ

クヌギのドングリからの発芽と カラスウリの塊根からの成長
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①久しぶりで大柏川調節池へ行って、クヌギの下にたくさんの実生を見つけた!
丸いドングリから出てきた最初の頃の葉は、成長につれて変わっていくらしい。
発芽したばかりは、大きな葉を作るエネルギーが足りないのだろうか。
イラスト中央の茶色の押し葉2枚は、その証拠の品、鋸歯も丸みをおびておとなしい。
カシワ餅の葉みたいな・・・コナラにも似ているし。
そっと掘って、地下の丸いドングリの皮をはがすと、中身が細くピーナッツみたい。
比較のため、十分に育った葉を右側に並べて描き加えた。
これには、葉脈の数が20ほどあって、鋸歯は細く伸びている。
他のところではどうなのか、確かめに出かけよう!
②梨風東緑地での作業で、道路へ転がり落ちてきた未確認塊根
 3月5日の作業の時は、皆さんお疲れさまでした。
 樹林地の斜面から、いろんなものが転がり落ちてきた。
道路を掃除しながら、「これなんだろうね」とみんなが考えたものの一つ。
 5月になって、カラスウリの新芽が伸びてきて、やっと身元を確認できた!
 塊根からは直接発芽しないで、つながった部分から育ち始めるらしい。
 ダリアの根も、茎の部分がついていないと発芽しないという。
 
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by midori-kai | 2016-06-29 07:44

深緑の大柏川調節池を歩きながら・・・   高 野 史 郎

季節の移り変わりはめまぐるしい。1週間前に眺めた風景が、もうすっかり変わっている。新緑から深緑へ。見回す林の多彩な黄緑の葉が、同じような緑になっていく。去年からの葉をつけたまま冬越した常緑樹と、出来たての落葉樹の葉とが、区別しにくくなった。
あの、黄緑のモコモコした樹冠のかたまりは、新芽の部分だったのか、垂れ下がったりしていた雄花の部分だったのだろうか?
パイオニア植物と知られるアカメガシワは、新芽が赤いので道端でよく目立つ。「生まれたばかりの赤ちゃんには、紫外線が強すぎるから、赤い毛をたくさん生やして日焼けするのを防いでいるんです」などと説明されると、今まであまりよく確かめていなかったけれど、なるほどと納得する。
新芽の赤い部分を紙にこすりつけたり、セロテープに転写したりすると、赤い短い毛がはっきりわかる。葉っぱ自体が赤いのではなかった、と。
でも、そんなに日よけの効果があるのならば、全部の植物が新芽を真っ赤にすればいいのに、と混ぜ返したくもなってしまう。よくあるジャノメチョウなどの眼状紋だってそうだ。
目玉模様は天敵の目をはぐらかして、脅かす効果があるらしい。でも、それが天敵の意欲をそらす効きめ100%とは限らないから、それぞれが別の作戦も考えて、多様性が生まれることにもなるんだろう。
この冬は、異常なほどに暖冬だったという。最近は、「記録が残っている範囲で初めて・・・」などという気象解説さえも慣れっこになって、もう誰も驚かなくなってしまった。
群馬県の最北部、みなかみ町へは時々お邪魔するのだが、ここは大雪注意報などでしばしば話題にのぼる豪雪地。ひと冬の積雪が5mを超えることもしばしば。それがこの冬は、地元の長老が「80年以上も生きているが、この雪の少なさは100年以上ぶりだべ」という状況だったらしい。
スキー場も、この冬は商売にならなかったという。4月には、もう残雪があまり見られなくなった。この夏は利根川下流域で、水不足になるのではと懸念されている。
上州名物は、昔から「かかァ天下と空っ風」。海を渡って来る冬の季節風は、湿気を含み、日本海側に大雪を降らせながらも発達を続け、県境の山を越えて、群馬県北部にも豪雪をもたらす。
ここ30年ほどの観測値平均では、前橋あたりが冬季の降水量が月に30㎜程度なのに、みなかみでは12月・1月の降水量が200㎜近い。これが少しずつ溶けて、都心部の水源になっている。
ところが今年は、山に雪解け水の「もと」がもう残っていないわけである。市川の夏は、ナシ畑はどうなるのか? 晩生の新高などが熱帯夜と水不足で、高温障害を起こさなければいいのだが。

久しぶりに、大柏川調節池緑地をたずね、建設当時からの移り変りを確かめようという気になった。ここは、なんとも思い出の多い、つらい場所でもある。
市川学園の石井信義先生(1941~2003)が亡くなられたのが6月7日、あれからもう、13年が経過する。かなり病状が進行していた状態でも、頻繁に調節池予定地に足を運ばれていた。全域の工事を同時進行してしまうと、ここで暮らしている多くの動植物が生きていかれなくなる。逃げ場を残しながら工事を進められないかと、悩んでおられた。
亡くなってから、未現像のコダックフィルムが何百本もでてきた。そのほとんどが、工事進行中の記録であった。告別式の最後は、教え子の岡崎清孝さんの配慮で、工事中の調節池を霊柩車が一周した。60歳を過ぎて時間に余裕ができたら、蓄積された膨大な資料をご自分で整理される予定だったのに。
初期の調節池は、植物遷移が次々と進み、カヤツリグサ科の多様な住み分けなども見られて楽しかった。池の中の水草などについては、県立中央博物館の宮田先生においでいただいた。貝類については、黒住先生が夏のさなか、汗ビッショリ状態で発掘し続けて、死んだ貝がうずもれている大量の砂を宅急便で博物館へ送ったりされた。こうした作業を取り仕切っていたのが岡崎さん(1956~2009)だったが、二人とも今はいない。
2000年前後、水辺プラザ整備事業として多彩なプログラムが展開されたが、今はもうその当時のいきさつを知る人が残されていないようなのがつらい。経過は記録され、伝承されるのだろうか?
手元の記録資料では、「市川市は平成6年度に千葉県から提案された自然環境創造型の整備に同意」とか「市民参加によるワークショップ方式で策定」などの文言が散見される。
市民グループの活動も、10年たつと10年分の年月を重ねることになる。そもそもスタート時点が定年退職後だったり、子育て終了地点だったりする。その人たちの大半は、市民活動と同時に、老老介護で疲れている当事者でもあるようだ。
市民活動というもの、昔は「お金と時間的余裕があり、頭の回転がよくて先見の明があり、いつもニッコリ笑っていられる大物がするもの」と思い込んでいた。ところがどっこい、そういう人はヤジウマ評論家にはなるけれど、自分では動かないらしいことに間もなく気がついた。
少子高齢化の現象は、放置された里山の中も、大型化した組織の中にも、激増していく傾向が見られるのはつらいこと。昔も今も、働き盛りは忙しい。後期高齢者と若い世代とを、何とかつなげていきたいと思うことしきりなのだが。
調節池のほとりをめぐりながら、過去の歴史はどんどん消えていくなかで、次の世代にどうやってつなげたらいい、などと記憶をたどったのだった。
最初の頃、調節池の入り口は、築山があって、林の中の道を突き抜けると広大な池が広がる、などとかの多彩のプランがあって今がある。

 自然保護協会が、自然観察会を進めるための指導員制度をはじめたのが1978年だった。だからもう40年近く、ここにかかわる人たちの、さまざまな表情を眺めてきたことになる。
最初のうちはみんな輝いている。ところが、数年たつと人相が変わる。困ったことに気ムヅカシクなる人が多くなる。どうやら、こっちの気持ちが伝わらないで、ストレスが溜まるらしい。
オデコにたてじわがよる。理屈っぽくなる。それが相手に伝わってさらに加速される、悪循環。理屈で説得しようとすると、かえって角が立つらしい。
観察会などが終わって、こどもたちに感想を聞くと、「いろんなことを教えてもらって、楽しかったです。また今度も来ようと思っています」。気短なリーダーはいらだつ。「いろんなことって、何のこと?」
どう対等な視点で、楽しい会話に引き戻したらいいのだろう?
自分で何にも感じないで、解説だけを期待する参加者が、増えている気配を感じる。理屈を超えて共通項を見つけ出すのは、五感を超えた第六感の表現なのかなぁ! 
近頃どうもおかしい。電車の中へ乗り込んできた人は、ドアにへばりついて、ずっと前から指先の運動に夢中。「隣は何をする人ぞ」。外へ出ても、季節の風を感じていないとすると困っちゃうなあ!
今年もクールスポットが話題になる季節がやってきた。数年前、大町の自然観察園がその会場になった。温暖化対策にかかわるエライ人が大勢参加したのに、何を話題にしたらいいのかお互いに困ったらしい。目の前にトンボがやってきた。「あれ何トンボ?」すぐにトンボの解説会になってしまった。
クールスポットって、そこで何を考えてほしかったのですか? その先を楽しく考える工夫、具体的な提案が必要なようです。パソコンに向かって作業する前に、本人が出かけて行き、現場で考えればいいのに!
近頃、コンピューターと将棋や囲碁の名人クラスの対局が話題を呼んでいる。人間は試行錯誤を重ねて定石を作る。次の世代にそれは次々と破られ更新される。でもコンピューターの方は、もっと加速度的に賢くなっていくらしい。人間の相手は、コンピューター代表のソフト「ポナンザ」など。対局が始まった頃は、ポナンザ君も、10分ぐらい考え込んで、相手の指し手からの展開に考え込むらしい。この頭の中、どう未来予測しているんでしょうかねえ。
もっと風通しよくしないと、コンピューターに追い越されてしまうこと必定! いつまでも耳栓をして下を向いて、指先ばっかり動かしていないで、時々は青い空を見上げましょうよ! 何も感じなくなったらオシマイだよ! 
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by midori-kai | 2016-06-29 07:36
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


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