<   2015年 01月 ( 2 )   > この月の画像一覧


            《高野さんからの年賀状》

b0199122_22245432.jpg

[PR]

by midori-kai | 2015-01-04 22:25

第53回 2015年! 新しい年がやってきましたよ   高 野 史 郎

それぞれの人の、たくさんの願いをこめて、2015年がやってきました。年末の実施された行事から、もっともっと大勢の人に知ってほしいことの数々から、二つだけご紹介しましょう。
12月7日の日曜日、大野町1丁目の梨風東緑地に東京農大の濱野先生をお迎えして、斜面林の管理について貴重なお話を伺いました。参加したのは里山倶楽部など「いちかわ森の交流会」のメンバーが40名ばかり。市川みどり会から、宇佐美さんと岡本さんなど。
ここは松戸方面から流れて南東のこざと公園に向かう細い水路の両側、谷津の面影を残す斜面林に囲まれた場所で、今は住宅地です。かなり急な斜面の樹木は電線を超える高さにまで茂っている。近隣の住民の林に寄せる思いも多様で、苦労している場合も多いらしいようす。雑木林が竹の侵入拡大に悩まされているのは、各地で見られる現象です。
「竹は6年ぐらい経つと光合成能力が低下し、先端が枯れこんでくる。外側に延びる新芽はタケノコで取り、真ん中部分を間引きするように管理していくと、やがて竹林の真ん中からもタケノコが出るようになる。小学生は6年間続くから、子どもたちに楽しみながら管理を手伝ってもらうようにするといい」
「ケヤキは秋になると落葉が遠くまで飛んで、近所の人から苦情が出る。林の内側で育ったケヤキならば、落ち葉が林内にとどまり自然に腐葉土化していく」
「アカガシは、乾燥した場所にも乾いたところにも育つし、あまり外側に枝を張らないから斜面には都合がいい。カクレミノは、湿気があるところでよく育つ」
「キツツキの穴があいている木が斜面の外側にあると、台風などで倒れて被害が出る危険がある。野鳥にとっては貴重な樹木だが、その人たちが被害補償をしてくれるわけではない。住宅が密集している場所では、地域の人の希望を聞きながらいっしょに作業するような仕組みが大切。看板の文字の表現にも工夫が欲しい」
「高い場所はプロが機械を入れて整理する、手が届くところは地元の人たちが管理して、なるべく大勢の人が楽しめる林にして欲しい」などなど。
b0199122_23563070.jpg

b0199122_23521552.jpg

 後半は、道路を横切って大野町2丁目の緑地へ。ここは「市川山季の会」が、急斜面も多い場所で苦労して植生調査を続けている場所でもあります。濱野先生は、広大な明治神宮の森の調査の方法なども紹介されながら、コメントされていました。
b0199122_23591591.jpg

b0199122_074693.jpg

 そこからは各自が歩いたりバスに乗ったりして、大町のワンパクの森へ。恒例の焚き火を囲んでの忘年会・懇談会の始まりです。到着した時には、早くから準備をしていた先発隊が、すでに大宴会の準備をしていてくれたのでした。
b0199122_23583040.jpg


 かわって12月20日は、里見公園2階の研修室でミニ門松を作る親子教室。気軽に見学に行ったのですが、本格的な工作道具が並んでいて、各種材料が取り揃えられているのにビックリしました。講師陣は、里山管理を続けている緑の市民大学の修了生から生まれた木工クラブのメンバーで、ボランティア参加です。
 今回はクリスマス・リースなどを作る連続講座の最後で、熱心な親子が10組ばかり。門松の主役の竹は、斜めに切る。そのために木材に切れ込みを入れて、70度の線を引いてあったりと、さまざまな道具が準備されていたのです。伝統をつなぐ匠の技、といっては大げさかな。
b0199122_032684.jpg

3本の竹は、お父さん・お母さん・子どもの3人組、家族円満のシンボルなのでしょうか。一番小さい竹は節のところで斜めに切ると、下に小さな窓が開く。ここを「笑い」というのだそうです。お母さんが笑ってばかりいては、うまくいかないものなのかもしれません。
b0199122_052565.jpg

 刃物を持たせない、鉛筆削りの道具しか使わせない世の中で、こういう活動は今どき貴重な存在になっているように思われます。子どもたちに、多様な自然体験をいろいろな場でして欲しいのですが、そのためには下支えをするこうしたスタッフの存在が欠かせないことでしょう。
b0199122_042549.jpg


 こうした活動、いろんな人たちに広く伝えたいけれど、時に危険がともなったり、マンツーマン的でないと伝え難い要素もあります。
市川市内の巨樹調査などもずっと続けていますが、名札をつけて大きさを測っていたりすると、必ず声がかかる。それも、「切ってくれるのですか?」という声ばかりなのに、ガックリすることもしばしばです。市街地の中の住宅密集地と、ゆったりと自然の樹形で枝を伸ばせる場所と、長期的な展望とゾーン計画が必要なのでしょうね。
切るか・放任するかの二者選択ではなくて、多様な管理方法がある。景観の貴重な要素としての樹林の保存が望まれ、それにふさわしい計画と技術が期待されているように思われます。 
楽しみにしていた芽吹きの季節のその前に、ぶっつり切られてしまうと、もうその道は通りたくなくなってしまうこともしばしば。
市川の豊かな自然環境をいつまでも! 緑は増え続けるCO2を吸収してくれる!などというイメージを、未来へつなげる立場から考えていきたいものです。
「生物多様性いちかわ戦略」の長期計画は2050年です。今年生まれた子どもが、もうパパママになっている年数なんです。それまで、クロマツは元気に育っているだろうか? 寿命が短いといわれるサクラ並木の後継者は、市以内のどこかに育っているのだろうか?
「もっと大勢の人に、市川のような市街地での緑の望ましい保存について、お話を聞かせてくれる機会を作って欲しい」と濱野先生にはお願いしました。新学期が一段落した6月頃ならば、というのが濱野先生の返事でした。何とか実現したいと思っています。

  
[PR]

by midori-kai | 2015-01-01 18:09
line

市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


by midori-kai
line
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31