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第45回 4月(卯月)カンザン&花びら観察

カンザン  
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八重咲きのピンクの濃い花のカンザンです。
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   花びらの数を数えたこと、ありますか?
      八重咲きというのは、オシベが繁殖能力をなくして
   花びらになってしまったもの
    真ん中に、緑色で残っているのがメシベです。
    園芸種のサクラもいろいろ
       それらをまとめて 「里桜」とくくることもあります。
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by midori-kai | 2014-04-17 13:04

ソメイヨシノが終わったその後で   高野史郎

この春、どこかへお花見に行きましたか? 里見公園などでは今年も大変な賑わいでした。家族づれ、仲間同士で? ひと時のように、新人研修をかねて朝早くからブルーシートを敷いて、「なわばり宣言」の場所どりをするグループは激減したようです。
この理由は? 給料を支払っているのに日常の仕事をさせないで、前途ある新人に夕方まで待たせていることのアホらしさ・効率の悪さに、やっと気づいたからということかな? 組織としての結束が弱まったからか?
芝生にとっても、ブルーシートの下では何時間も窒息状態に置かれるし、重圧がかかる。つらい立場です。サクラの方だって、地際に近いところは水平に根を伸ばして、呼吸もしているんですから踏み固められるのは好ましくないに決まっている。
ここ数年、植物の根張りについて個人的には関心を深めています。かつての林業試験場などでも、精力的にこうした調査が行われ、植物の種類ごとに根の張り方のタイプの違い方からの分類が進められています。
市川市の最南端のお花見場所は、野鳥観察舎のある行徳のその先、猫実川沿いの南行徳の桜並木なのですが、ご存知の方は少ないかもしれませんね。
ソメイヨシノは堤防よりも少し下の道路側に40本ぐらいが一列に植えられています。堤防のほうは道路よりも1.5mぐらい高い。コンクリートで固められた堤防ですから、サクラの根が土手の下へ入って行き難い事情もあってか、サクラの根が斜面を這い上がっているんです。 
誰かが気がついて、「サクラの根っこも苦労が多いんだね。これだけの花を咲かせるためには、毎日相当の分量の水を吸い上げているんだよね」などという会話があってもいいと思うのに。

今年のソメイヨシノは、3月26日頃からほぼ市内全域で咲き出しました。この季節が終わると、浮かれた気分は収まってしまうのですが、今年はそれからも市内全域を殆ど毎日自転車で走り回りました。
加齢とともに、この作業がだんだんきつくなって来ました。
あちこちに、いわゆる八重桜のグループが咲きだしていたのに気がつきました。赤紫がかった濃いピンクの賑やかなのは、カンザン(関山)です。
ツボミはかなりピンクが濃いのに、開花とともに淡いピンクになるのはフゲンゾウ(普賢象)でしょう。緑色のメシベの根元が太くなっているのが普賢菩薩さん乗っている象の鼻の形に似ているとか! 昔の人は、信心深かったのでしょうね。それにしても優雅なイメージの発想に驚かされます。
黄色い花のグループには、ウコン(鬱金)とギョイコウ(御黄衣)があります。ウコンのほうは薄黄色で開花の進行とともに真ん中に赤味が差してくる。ギョイコウは一見葉っぱ色のグリーンの花で、気が付かないと見落としてしまう。花びらはちょっと分厚くて反り返っています。この花も後半は赤味を増してきます。
困ったことに、名札の違いが市内に何か所かあります。最近の研究では、この両者、DNA解析ではそっくりで、それぞれに個体変異の幅が広いそうなのです。あるいは、連続的な個体変異のグラデーションがあって、その両極端がウコンとギョイコウということになるのかもしれません。
ところがなんとか決着をつけないと気がすまないのが、日本人の性分なんでしょう。どっちです、どれがホントですか?とこっちを向いて迫ってくるんです。
アタシがサクラの立場を代弁できるはずがないんです。サクラのほうから「アタシは何色になりましょうか?」などと折いった相談があったわけではない。一人の人間が一生の間に獲得できる情報量なんてタカが知れています。世の中、途方にくれることばっかり。自分でいろんな場合を想定できないで、どうして結論だけを求めるのか、不思議だなあ!
日本人だって、みんな一人ひとり、顔も性格も違うでしょう。どっちが本物の日本人ですか? なんて誰も考えたりしませんよね。深くシズカに、自然の不思議をそれぞれが感じて、考えるしかないじゃありませんか。

4月5日の土曜日には、野鳥観察舎のある行徳の保護区に中で、「野鳥が育てたサクラ・一株ごとにみんな違う」の観察会をやりました。
午前と午後の2回、それぞれを2グループに分けて案内するほどの盛況でした。120人ぐらい来たのかな? 野鳥観察舎友の会のスタッフが中心になって、4年ほど前から保護区内の野生のサクラの調査をやっていて、写真を撮ったり標本を作ったりしています。300株ぐらいあるんです。膨大な、根気が要る作業です。
保護区がある場所は埋立地、40年ぐらいが経過しています。最初の10年ぐらいは、いわば創世記です。風が運んだりしてタネが飛んできた。運よく生き残ったものが、今に続いている。
野鳥たちはどこかでサクランボを食べた。消化するのに何時間かがかかる。トイレへ行きたくなる。そこが行徳近郊緑地の保護区だったのかも。
遺伝情報というのは、母親からの流れと父親からの流れが二つでワンセット。だから二倍体と呼ばれる。受精する時に細胞の中の染色体は減数分裂して、一旦バラバラになり、それが組み合わされて新しい命の始まりです。だから、兄弟みんな少しずつ違うように、個体差が出てくる。
同じ種類なんだから、あまり変わりすぎては困るけれど、許された範囲内でいろんなタイプを作っておかないと、環境が激変した時に共倒れになるよ!という深い思慮が自然界にはあるもののようです。
そんなことも感じ取ってもらわないと、楽しくないですよね。
花が終わると、やがて実を結ぶ。サクランボです。食用にするサクランボは、セイヨウミザクラ(西洋実桜)という種類。中国にはシナミザクラ(シナ実桜・唐実桜)があって、これが中国でいう「桜桃」です。だから、桜桃という言葉を、フツウのサクランボに当てるのは不適切なのかも。
シナミザクラは白い花です。芳澤ガーデンギャラリーにあります。真間山弘法寺の西寄り、花屋跡と茶室跡の2か所にもあります。
花屋さんがあった頃、ここの主人に「いつ買ってきて植えたんです?」と聞いたことがありました。
「佐藤錦っていう名札がついていたから買ってきたのに、小さいサクランボしかならないでがっかりした!」とのことでした。
ちょうどいま、各種サクラの小さなサクランボがなっています。甘いのと苦いのとがあります。植物には多少ともに自家不和合性という性質があって、近親繁殖を防ぐ防衛処置?を持っています。ちょっとだけ、よそ見して、雑種を作っていこうという考えのようです。(動物ではこの話、聞きませんね)。
自家不和合性と、接木などの無性繁殖の説明もしておかないと、この話、混乱させてしまいそうです。それはまたいつか。
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by midori-kai | 2014-04-17 12:55

第44回 3月(弥生) コブザクラ&市川のサクラ開花グラフ

コブザクラ
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名前はコブクザクラ。メシベが複数あって、サクランボの形もいろいろなので子福桜。
11月頃からポツポツ咲きます。じゅん菜池の真ん中あたりで咲いているのがこの花です。
冬の花は、花の柄が短いので梅の花と間違われる。
ちょっと一休みしてから4月頃に咲く花は、
花柄が伸びて、別の花みたいな感じです。
イラストでは、冬の花と春の花の違いを。
新しい枝はまだ緑色、去年出た枝は茶色になっている。
花がどこから出て咲いているかも、ちゃんと見届けましょうね!

市川のサクラ開花グラフ
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by midori-kai | 2014-04-12 12:42

さくら・冬のサクラ・春の桜   高 野 史 郎

今年もサクラの花が咲き始めました。咲き始めはいつ? 実はこの調査、もう10年ばかり続けています。種類別に、場所別に、市川市内の約40か所を2か月間走り回る。これって相当に疲れ果てるのですが、確かめないことには始まらない。
できれば、同じ場所を3~4回は出かけて、周辺の自然環境や樹の健康状態も調べたい。しかし、咲き始めの頃は季節も乱れる。この春は2回も雪が降って、開き始めた花びらが凍えてしまった。
春一番に咲くサクラは、古い品種ではカンザクラ・オオカンザクラ。そしてここ10年ぐらいは、カワヅザクラがあちこちに。ヤマザクラやオオシマザクラなどの古くからの自生種にも関心を持ってほしいと思うのに、意外に意識されていないようなのが残念至極!
カワヅザクラは、河津町に住む飯田さんが1955年ごろに散歩していた時に偶然見つけた苗で、持ち帰って庭に植えたら花が咲いた。1月末頃から咲き出して、明るい色なので近所の評判になった。そして1974年(昭和49年)にカワヅザクラと命名されて町おこしに一役というのがいきさつです。
おそらくはもう1万本近く接木で増やされて、河津町はカワヅザクラだらけ。タネからの繁殖ではないから、全部クローンです。遺伝的には同じ形質のはず。川沿いに茂っていた昔からの植物はみんな取り払われてしまったようなのも、実は気になるところです。
サクラの咲き始めは、市川市ではこのカワヅザクラと古くからのカンザクラの系統とが、春一番を争っています。2009年には2月始めに咲き出した。2012年と2013年は、3月近かった。1か月のずれがありました。今年の咲き始めは大雪前の2月上旬で、今のところは早い開花です。
以前は全国の気象台・測候所でする生物調査の一環で、ソメイヨシノなどで調査されていました。今は民間の機関で何社かがいわゆる桜前線として発表しています。
ついでにいうと、沖縄地方と北海道にはソメイヨシノがないので、沖縄ではカンヒザクラの開花が、北海道などではオオヤマザクラ(エゾヤマザクラ)が桜前線に登場しています。
早咲き系のサクラの開花は年ごとにぶれるのに対して、ソメイヨシノが咲く頃になると、毎年の違いがなくなってしまう。でも、何十年か前は、学校の入学式の時に咲いていたのに、最近は卒業式に咲いてしまう。このあたりの違いは、地球温暖化の影響も考えられそうです。
こうした結果をグラフ化したので、ご紹介しましょう。簡単そうに見えるけれど、実はかなり神経を使ってグラフにしています。咲き始めの基準とか、株や地域によっての違いをどう表現するかな出が悩ましいところです。カンザクラは、5か所ほどの場所で、花の形も開花時期もまったく違うのです、種の多様性のサンプルです。毎年約50回ほどを走り回っています。8年間分のまとめなんですよ。

ナニ桜か判らないから調べてほしい、とよく聞かれるのですが、こっちだって困ることがしばしば。アタシは特別なサクラ研究者なんかじゃありません。
昔から京都大学の演習林のヤマザクラは、一株ごとにみんな違うといわれてきました。日本人の顔だって、みんな違う。地球全体ではもっと違う。その辺の事情を考えないで、ヤマザクラはみんな茶色の新芽で、薄いピンクの花が咲く、と思われているようなのが不思議です。
図鑑の記載とちょっと違うみたい、などとよくいわれるんですが、標準というのは全部おんなじということではないことに気がついてほしいですねえ。
よくこんな話をしました。どこかの星から宇宙人がやってきた。地球人の標本を作ろうと思って人の少なそうな山村に降りた。
拉致できたのは、農作業していたシワだらけのオバーチャンと、何か面白いことが起こったみたいと寄ってきた小さな子供。この2種類のサンプルからだけだと、地球人には2つのタイプがいるようだ、と結論されるかもしれないのですよ! (ひと時話題になった、UFOはその後どうなったのでしょうか?)
市川市内もけっこう広い。あちこちの現場を歩きながら、サクラの花、冬芽から若葉の展開を楽しんでほしいものです。
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by midori-kai | 2014-04-12 12:32
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


by midori-kai
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