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日本列島に秋が来た! 高野史郎

今年の秋の紅葉は、あまりきれいになりそうもない予感がしています。秋の台風で、かなり葉が痛んでいますから。
市川での紅葉の名所はどこ? 大町の自然観察園の山の散歩道。里見公園の一番奥にもあります。例年、12月頃から少しずつ色づいて来て楽しませてくれる。
5年ぐらい前、紅葉が遅くて、真間山弘法寺あたりで紅葉が全部散らないうちに、お正月が来てしまったことがあった。新年の飾りの横に、赤いモミジが並んでいました。さてさて、今年の紅葉は、どんな感じでしょうか?
紅葉がきれいになる条件。日当たりがよく、夏の間から光合成が順調に進んでいた。夜は冷え込んで昼夜の温度差がある。でも寒すぎて、霜が下りたらいっぺんにオジャン! 紅葉の“旬”も微妙です。
房総半島全体でいえば、養老渓谷がすばらしい。こんな景色が千葉にもあったんだと感激しますよ! 近いところでは、松戸の21世紀の森と広場。せせらぎが流れる芝生広場。後ろは直立した杉の木立。天高く広がる青い空、西日を受けて逆光線で透かし見るモミジは絶品!!
針葉樹の杉は、地球の引力を忠実に感じ取って直立不動に茂っている。その前のモミジは、光の当たる方向に、しなだれかかるみたいに傾いて艶やか。広葉樹との枝振りの違いにも気づいてほしい。杉や檜だったら、あっちのほうが日当たりいいよ、などとそっちの方向へなびいたりは決してしない!
赤い葉っぱも一様ではなく、部分部分で違っているのは、日当たり方の違いや、色素変化の作業順序も手はずがあって、全部いっしょにとは行かないからなのでしょう。どこから赤くなって、どの部分に緑の葉が残っている? 別の株でも同じ傾向が見られるか?
ところで、この秋、台風で葉が痛んだ。南からの塩分を含んだ風のせいか、特に南側の葉が被害を受けた。風で切り傷だらけ。身につまされる。潮風で「青菜に塩」の脱水状態・原形質分離・・・を起こしたのでしょう。
あちこちのサクラやナシが、秋なのに花が咲きました。狂い咲き。温かい日があったので、そそっかしくも春の訪れと勘違いしたんだ、などと、非科学的に早とちりしないでほしい。物事には順序があるんです。無駄にエネルギー消費するほど、自然界は甘くない。生き残れない。
落葉樹では、夏ごろから来年の準備を進めている。枝先のどの部分にどのくらい花を咲かせようか?葉が落ちるということは、これから予想される長い冬を見越しながら、生産活動に区切りをつけるということ。準備万端、整えなくちゃぁ、冬の季節を越えて春を迎えられないじゃありませんか。
来年活動する予定の花や葉っぱが、秋から動き出したら困っちゃう。そのため、葉っぱではアプシシン酸などという開花抑制の物質を出して、冬芽の完成を待つあいだ、時間稼ぎをしている。ところが、葉っぱが落ちてしまうと、その歯止めが利かなくなってしまう、という理由のようです。
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赤い葉っぱだから紅葉。イチョウの黄色い葉っぱは、黄葉? この漢字の読み、「キバ」じゃ変だし、コウヨウですか、オウヨウですか? 話し言葉として、どっちがイメージにぴったりですか? 
コナラの茶色の葉っぱも、シックでいいですねえ。「茶葉」という日本語がないのは、里山の茶色の風景をめでる習慣がなかったからなのでしょう。都会人には縁が無かった? 農家の人は仕事が忙しくて、そんな風流の時間が持てなかったのかも。言葉がないということは、その文化が育たなかったということ。ずっと考え込んでいます。
晩秋の大町の茶色の景観、グラデーション。自然観察園を楽しんでほしい。市営霊園のあたりも、市川では珍しい、晩秋の山並み的風景が広がっていますよ。
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by midori-kai | 2011-11-22 10:20 | 植物
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


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