夏の林で 子どもたちが遊ぶ!    高 野 史 郎

暑い日が続きます。大町周辺のナシ屋さんは、8月の始め頃に一斉に店開きしたようす。四国などでは記録破りの、信じられないような豪雨が続くのに、市川ではまとまった雨が半月ぐらいは降っていません。おそらくは、土のかなり下までカラカラ状態。根の張り方が浅いツツジやアジサイが枯れかかっている。日本列島にも、「酷暑の乾季」が来るようになってしまったのかも?
そんな状態の中でも、ナシの木は地面の奥深くまで根を伸ばし、水を吸い上げ、たくさんのナシをたわわに実らせてくれるから不思議です。
こどもたちにとっては待望の夏休み。この夏も、いくつかの森で子供たちを自然の中へと誘うイベントが開かれました。見学させていただいた、いくつかの森の中での行事をご紹介しましょう。

7月末、柏井キャンプ場でのデイキャンプ。暑い盛りに、かまどに薪をくべて、二つ割りしたモウソウチクに蒸しパンを仕込んで焼き上げたり、流しそうめんをたべたり。国際文化交流など、いくつかの団体のコラボレーションだったようです。午前中はみんなで、ネイチュアゲームなども楽しんだりしたらしい。スタッフのほうは、煙にいぶされながら汗ビッショリ。高校生ぐらいの外人さんたちも楽しんでいました。
8月3日の日曜日は、大町のわんぱくの森。毎年恒例の行事のようで、雑木林にロープを張ってのブランコや木登り体験、ハンモックなど。ドングリにペイントしてのネイチュアクラフト、シュロの葉っぱを使ってのバッタ作りなども。毎年楽しみにしている家族も多いのです。
森の中での注意事項はちゃんと聞いておこう。長袖で参加する、黒い帽子は避けること。森の中では枝が落ちてきたりすることもあるから、必ずヘルメットをかぶる。勝手に走り出して遠くへ行ったりしないこと。ハチが出てきたらじっとしていること、手をふって大騒ぎしたりすると、ハチを興奮させてしまう、などなど。
森を整備している人たちは、月2回ぐらいのペースで集まって作業しながら研修を重ねている。その人たちが周到な準備をして、子供たちに楽しんでもらうことが共通の喜びにつながる。アスファルトの道路は暑くても、林の中へ入ればクールスポット。みんなの表情に明るい笑顔がよみがえる。
市川の緑地の割合は、わずか2%程度といわれる。スギの皮の内側に入り込むカミキリムシに食われると、枯れてしまう。そうした対策などにも神経を配って、こうした林の管理が成り立っている。
地主さんにとって、今は林を持っていることのメリットはまったくない。それどころか、相続税問題や周りからの身勝手な要望など、緑地を維持することが困難になっている中で、こうした人たちの活動が、新しい仲間を呼び込んでいく。
翌8月4日は大町駅に近い「教育の森」でのイベントがあった。高さ10m以上もありそうな2本の大木に、長いロープをつなげてのダイナミックなブランコに目を見張った。ここでは、「市川子ども文化ステーション」からの依頼で、協力関係が成り立ったらしい。
幅7㎝ほどの丈夫そうな布地を渡しての綱渡り! バランスをとるのに苦労しながらも、けっこう子どもたちは何とか渡っていく。真似をする大人のほうは、なかなかうまく行かない。子どもたちはこの綱渡りにハダシで挑戦する。そのためには、綱渡りの周辺を、尖った草が残らないような丁寧な草刈とともに、若いお母さんたちの理解が絶対条件となる。
高架下の保育園で仕事をしている若い保育士さんの話。「うちの園では、泥んこになって遊ばせることが必要といっていながら、万一にも擦り傷でもしたら一大事件になる。近くの神社で木登りさせたら、叱られてしまった! 市川には、子どもに自然体験させる場所がゼンゼンないんですよ!」
林の中は涼しい。見上げる高い梢の隙間から覗く青い空。親子いっしょにハンモックでゆられる、空が回る、地球も回っている。こうした体験は、ずっと先の大人になった時まで記憶に残る事だろう。
時々「森の探検隊に出かけるよう!」と声がかかる。リーダーに連れられて、子どもたちが林の中へ入っていく。けっこうクモの巣が多い。顔にくっつくと、大騒ぎになるのも初めての体験か。
林管理の仲間が気をつける標語に「1クモ・2ヒル・3マムシ」などというのがある。ヒルとマムシは、2番目以降の人が要注意。先頭の人は、棒などを持ってクモの巣を払いながら林の道を進むことになる。(市川では、2と3の危険はまず考えられないから念のため)。
チョウの蛹を見つけたり、キツネノカミソリが咲いているのを発見したりする。ヤブランも花盛り。林の中の道はフワフワで気持ちがいい。林の中を、風が吹きぬける。
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by midori-kai | 2014-10-07 23:44
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市川市の山林所有者が集まり、自然景観【里山緑地】を守る会です。地球温暖化や樹林地とのつながりを考えています。


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